ブログ,校長通信

学園祭2018に寄せて

『太陽に向かって』
 山梨英和中学校・高等学校校長 三井貴子

創立129周年を迎え、2018年度山梨英和中学校・高等学校の学園祭を開催できますことを嬉しく思います。今年度の学園祭も生徒会が牽引し、全校生徒が一丸となって準備を進めてまいりました。本校の今年度の教育目標は「論理的思考力を身につける」ですが、昨年度までの取り組みを論理的に分析し、全校制作や学年企画でも新たな取り組みに挑戦しました。今までと違う流れを作る時には、必ず摩擦が生じます。その解決法を思考し力強く一歩一歩前進することで少しずつ流れが変化します。もちろん、一人より二人、二人より三人の方が流れを変える大きなエネルギーになります。それを成し遂げた今、生徒たちは達成感と充実感で満ち溢れているはずです。そして、この経験こそが彼女たちの未来を切り開く源になると信じています。

今年の学園祭のテーマは「ひまわり」です。ひまわりは、花が太陽と同じ方向を向いて咲くことから漢字で「向日葵」と書きます。成長期のひまわりは、朝方は東を向いて日の出を待ち、夕方になると太陽を追って西向きに咲く性質を持っています。成熟期に入ったひまわりは、ずっと東を向いて咲いています。生徒たちも、この多感な成長期には光が指し示す方向をあちこち向いて、様々な角度から事象を観察して論理的思考力を養い、最終的には向くべき方向をしっかり定め、どんな強い日差しにも怯むことなく立ち続けられるようにと願っています。

 学園祭は生徒たちが自己表現できる大切な行事の一つです。今年度も「合唱祭」「舞台発表」「一般公開」と3部構成での実施になりますが、幾多の困難を乗り越えて本日を迎えています。保護者の皆様を始め、多くの皆様方のご来校を感謝し、心から歓迎いたします。様々な角度から、生徒たちの 「ひまわり」 をお楽しみください。

 同窓会通信への寄稿

『 創立130周年に向けて 』   校長 三井貴子

山梨英和中学校・高等学校は、来年2019年に創立130周年を迎えます。この3月に巣立っていった高校3年生を含め、これまでに11,143名の卒業生を送り出してきました。4世代を超える同窓生の皆様に支えていただき今日がありますこと、心より感謝申し上げます。キリスト教信仰を土台とした唯一の女子教育機関として山梨の地にたてられ、女子に教育はいらないと言われていた時代に、女子に希望と夢を与えた山梨英和は、生徒一人ひとりの人生に多大な影響を及ぼし、様々な分野で社会貢献する女性を育ててきました。困難な時代にあっても、本校の教育理念を貫いてきた先人たちの想いを、これからも引き継いでいかなくてはいけないと痛感しています。
4月に中学1年生と高校1年生を迎え、生徒たちの明るい声が校内に響いています。同窓生のお嬢様方も入学してくださっており、入学式で賛美歌や校歌を親子で歌い目頭を熱くされているご様子を拝見し、これも神様のご計画なのだと感謝の気持ちでいっぱいになります。昔も今も、山梨英和が新しい発見の場、切磋琢磨して臆せずチャレンジできる場、感動の場、ホッとできる場であり続けることを心から願っています。
神様が私たちにそれぞれ違うタラントンを与えてくださり、愛してくださっていることに感謝し、他者のために何ができるのかを摸索しながら山梨英和での日々を豊かに過ごせるよう、寄り添いながら共に歩んでいきたいと思います。
130周年に向けて、ハード面とソフト面の両面において、生徒たちが安全で学びやすい環境を整えていきたいと考えております。同窓生の皆様のこれまで以上のお支えをよろしくお願い申し上げます。

高3修養会に寄せて

テーマ「 それぞれの道~keep trying~」によせて   2018.4.12-13
校長 三井 貴子
 
皆さんが選んだ今回の修養会のテーマは「それぞれの道~keep trying~ 」です。このテーマには、「それぞれ進む道は違っても、諦めないで挑戦し続けることが大切である」という皆さんの想いが込められていると伺いました。
 私たちは、毎日当たり前のように生きていますが、それぞれ違った悩みがあります。「生きるという事」「自分という存在について」「自分は何をしたいのだろうか」「勉強の意味」「将来の可能性」など考えれば考えるほどモヤモヤした気持ちになったりします。特に高校3年生という年は、自分の将来の生き方と正面から向き合った時、自分自身の無力さに打ちひしがれ、理想と現実のギャップに押しつぶされそうになる経験をする一年になるかもしれません。時に「もう立ち上がれない」と気力を消失してしまうこともあるかもしれません。そのことを想定して、皆さんは決意と共にこのテーマを選んだのだと確信しています。「それぞれの道~keep trying~」どんなことがあっても諦めないで挑戦し続ける!決意で逆境に立ち向かおうとする皆さんと共に歩みたいと思います。
聖書には「神は、その独り子をお与えになったほどに、世を愛された。独り子を信じる者が一人も滅びないで、永遠の命を得るためである。神が御子を世に遣わされたのは、世を裁くためではなく、御子によって世が救われるためである。(ヨハネ:3章16,17節)」と書いてあります。神さまは、常にあなた方と共にいてくださいます。
講師にキスト・岡崎・さゆ里先生とキスト・岡崎・エイブラハム先生をお迎えしてお話をうかがいます。心を開いて先生方を通して語られる神様の言葉に耳を傾けましょう。今までと違うものが見えてくるかもしれません。
この修養会は、仲間と赤裸々に語ることの出来る貴重な時間でもあります。真の友情を更に強いものとする時として用いられることを心から祈っています。
 

山梨英和高等学校入学式式辞

山梨英和高等学校入学式式辞         2018年4月5日
校長 三井 貴子

 みなさん、山梨英和高等学校へのご入学おめでとうございます。皆さんのご入学を心からお祝いし、歓迎いたします。山梨英和高等学校に、今年は102名の新入生を迎えることができ、本当にうれしく思います。義務教育を終え、勉学を続けることを望んで今ここにいる皆さんには、自己責任を伴う未来に繋がる高校生活が待っています。
 高等学校は義務教育とは違い、今まで以上に本人の学ぶ姿勢が問われます。今日は2人の人物から学びたいと思います。一人目は、スピードスケートの小平奈緒選手(長野県出身)です。今年開催された平昌五輪で日本女子スピードスケート初の金メダルを獲得しました。先日『「遠回り」の金メダル』というインタビュー記事が新聞に掲載されていました。その中で小平選手は次のように述べています。まず31歳という年齢について「一般的には遅咲きと言われるかもしれないけれど、世間一般の時間軸に縛られてしまうと、自分らしくなくて、自分の人生を生きている感じがしないかな。」と言っています。
 また、三度目のオリンピックは今までと何が違ったのかという質問に対して「みんなに認められたいと思って、だれもが生きています。私もそうでした。だからソチ五輪の時は結果が出なかったらみんなが離れていく気がして。結果を出したいという欲がすごく出てしまっていた。でも平昌はたとえ負けても身近なだれかが必ず見ていてくれると思えて。欲が消えると人の喜びを自分の事のように素直に受け止められるようになり、人の頑張りを見ても、自分も頑張ろうと変換できるようになった。」と振り返っています。強い欲が消えて,不安や重圧なく,まさに無の境地でレースに臨めた結果が実を結んだそうです。最後に、インド独立の父ガンジーの言葉「明日死ぬかのように生きよ。永遠に生きるかのように学べ」を挙げ「この言葉で自分の中に種をまかれたようで、自力で解釈し行動に移して、その種を成長させることにも楽しみを感じています」と締めくくっています。
 もう一人は将棋の藤井聡太六段です。みなさんと同じ15歳,高校進学か,進学せずにプロの道を突き進むか悩んだ末に,高校進学を決意し,この春,高校に入学しました。14歳2ヶ月でプロ入りし,最年少記録を次々と塗り替え,2017年度には前人未踏の29連勝を成し遂げました。中学生最後の対局となった3月28日の王将戦予選で敗れた藤井六段は次のように述べました。「自分が思った以上の活躍ができたが,本局のように力が足りないところもあった。これまでの結果に関して評価をするのはまだ早い。今は実力をつける時期だと思っている。」15歳ながら,いつも冷静で前向きなコメントをしています。みなさんと同級生ですが,自分とは全く別世界の人だと思っていませんか?
 ゴールまで最短距離を突き進む藤井六段と,遠回りをしてゴールに到達した小平選手には共通点があるでしょうか?二人とも「努力の人」であることは間違いありません。「特別な能力を与えられた人」ではなく,「神様から頂いた能力を努力によって最大限活かした人」であります。私たちには想像もつかないような困難を乗り越え,他の人の何百倍もの努力に裏付けられた結果であると思います。
皆さんは,どのように高校生活を送ろうとしていますか?自らが明確な目標を設定し、主体的に取り組む事で皆さんの学びはどんどん深まり,夢の実現に近づいていきます。イヤイヤながら勉強させられるのと主体的に学ぶのとでは、結果は全く違うものになる事はすでに科学的にも明らかにされています。皆さんはどちらを選びますか?皆さんに与えられている山梨英和高校での生活は、3年間という限られた時間です。ただし,ゴールにたどり着く道筋は無数にあります。小平選手のように「遠回り」もあります。自分にあったやり方で歩んでいけば良いと思います。大切なのは,自分に与えられた能力を最大限活かして,深い学びを追求していって欲しいと切に願っています。
山梨英和の校訓は「敬神・愛人・自修」です。今、活かされていることを神様に感謝し、神様から与えられた能力を見いだすために主体的に学び、そして、その能力を他者のためにどのように活かすことができるのかを見い出すということです。
 皆さん一人ひとりはかけがえのない存在です。まずは他の人とは違う自分自身の存在を認め、感謝し、自分に何ができるのか考えてみてください。そして、それを行動に移す勇気を持ってください。たとえ失敗を繰り返しても、くじけそうになっても、神様が背後で支えていてくださいます。今だからこそ大いに失敗できるのです。
 今年、山梨英和は創立129年目を迎えます。皆さんの行動には、伝統を継承し新たな時代を築き上げていく山梨英和高校の生徒としての責任が伴います。規律を守り、山梨英和高校の生徒としての誇りを持ってかけがえのない一日一日を大切に過ごして欲しいと思います。
 最後に、今日読んだ聖書には、皆さんが選んだのではなく、「私があなたがたを選んだ」と書いてあります。聖書的に言うならば、皆さんは神様に選ばれて、山梨英和高等学校に入学したということになるのです。常に心の中に留めておいてください。
 保護者の皆様、お嬢様の山梨英和高等学校へのご入学、心からお喜び申し上げます。この3年間は、生徒たちが自分自身を見つめ、今後の人生を決定していく、極めて重要な時期です。生徒の自立を促しながら、時には暖かく、時には厳しく成長を支えていきたいと思います。生徒が安心して高校生活を送るためには、保護者と学校の信頼関係が強固なものでなくてはなりません。本校の教育方針へのご理解をお願いいたします。
 山梨英和高校での生活が、豊かで充実したものとなりますように、心から祈りつつ、式辞と致します。

山梨英和中学校入学式式辞

山梨英和中学校入学式式辞               2018年4月5日
校長 三井貴子

 新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。皆さんのご入学を心からお祝いし、歓迎いたします。
 今日から、山梨英和中学校での新しい生活が始まります。山梨英和中学校・高等学校での6年間は幅広い体験と深い学びができる環境が整っています。そして、この6年間の学びが、みなさんのこれからの人生に大きな影響を与える事は間違いありません。
皆さんは既に山梨英和の校訓を知っていると思います。何ですか、声に出して言ってみて下さい。そうです、正面右
側にも書いてあるとおり「敬神・愛人・自修」です。
 まず「敬神」。山梨英和中学校・高等学校は129年前にカナダのメソジスト教会婦人伝道会と数名のキリスト者青年実業家との協力により設立された県内唯一のキリスト教主義学校です。毎日の礼拝の中で、聖書を通して神を敬い、愛と奉仕の精神を学びます。「敬神」とは「神を敬うこと」です。「私たち一人ひとりは神様に生かされている存在」です。「私たちは自分の力だけで勝手に生きていくのではない、むしろ生かされているのだ」と、聖書は語っています。今日読んだ聖書には「あなたがたがわたしを選んだのではない。わたしがあなたがたを選んだ」と書いてあります。ここで言う「私」は神様の事です。そして「あなたがた」というのは私たちの事です。「いやいや、悩んだ末に、私が自分で決めました」あるいは「何年も前から決めていました」と言う人もいるかもしれません。でも、私たち一人ひとりの決断や選びの背後には、神様の深いご計画があり、私たちにとって最もふさわしい形でそれが実現していくというのです。つまり、皆さんが山梨英和中学校を受験して、合格し、入学することになったその背景には、実は神様の意思が働いていて、皆さんは神様に選ばれて、この学校に入学したということになるのです。今はとても不思議に感じるかもしれませんが、皆さんが6年後に山梨英和高校を卒業する時に、この聖書の言葉の意味を実感することになるはずです。
 次に「愛人」です。聖書には「隣人を自分のように愛しなさい」とあります。これは山梨英和の「学校聖句」です。「自分を大切にするように、相手も大切にしなさい」ということです。先日、あるお客様から、このようなお話がありました。校内で大きな荷物を持って歩いていると、通りかかった生徒の一人が「荷物をお持ちしましょうか?」と声をかけてくださったと、とても感謝しておられました。これこそ「愛人」の実践であり、私自身も幸せを分けて頂いた気がしました。そのような生徒が育っている事を神様に感謝いたします。山梨英和では、様々な行事で1つのものを作り上げていきます。その過程において、仲間と激しくぶつかり合ったりけんかをすることもあると思います。でも 違う意見や考えがあるのは当然ですし、物事が全て自分の思い通りに進むということはあり得ないことです。でも、その時に大切なのが「愛人」相手を尊重する気持ちが持てるかどうかです。これは、私たち大人にとっても難しいことであると思っています。
最後に「自修」です。「自らを修める」ということです。「私たち一人ひとりは神様から愛されているかけがえのない存在」です。私たちの生活が順調なときも、うまくいかない時にも、神様はどんな時にも、私たち一人ひとりを本当にかけがえのない、大切な存在として、支え、導いてくださいます。みなさんが山梨英和中学校で学べる事は当たり前のことではありません。先ほど申し上げましたように神様がみなさんを選んでくださったこと、そして、ご家族のご理解やご協力がなくては実現しません。最寄のバス停や駅までの送迎、毎日のお弁当などもそうです。皆さんは、いろんな方々に支えていただいて生きているのです。全てのことに感謝しましょう。中学生として自分でできることは自分でするよう心がけましょう。神様は、私たち一人ひとりに違った能力を与えてくださっています。それが何なのか、多くの人はまだ気づいていないと思います。山梨英和で学ぶ6年間で、神様からいただいた能力が何なのか、見つけていってください。山梨英和の豊かな教育により、皆さんは様々な失敗、発見、感動を経験し確実に成長していきます。それぞれの目標を設定し、自分に合ったやり方で、その目標に向かって努力していってください。皆さんには、希望に満ち溢れた未来があります。この「敬神・愛人・自修」を常に心に留めて、力強く山梨英和での生活を送っていただきたいと思っています。
 保護者の皆様、お嬢様の山梨英和中学校へのご入学、心からお喜び申し上げます。山梨英和中学校・高等学校は6カ年一貫教育の中で、揺らぐことのない教育理念の上に立った豊かな教育を実践していきます。どうか私どもを信頼していただき、長い目でお嬢様の成長を見守っていただきたいと思います。
 生徒のみなさんは不安もあるでしょうが、どうか安心していろいろなことに積極的に取り組んでください。「敬神・愛人・自修」を実践する英和生に一日も早くなっていただきたいと思います。山梨英和での生活が、神様から祝されたものとなりますように、心から祈りつつ式辞と致します。

JICA研修2017@マレーシア

JICA研修2017
 
 山梨英和中学校・高等学校は創立以来128年間、国際理解教育に力を注いできました。カナダでの海外語学研修や韓国への海外修学旅行なども、山梨県内では他校に先駆けて、いち早く導入し、現在に至っています。
 タイやラオスの学校に行けない子供たちへの支援を目的として、28年前からウォーカソンを実施し、学校代表2名が視察する取り組みを行ってきました。しかし、他の希望する生徒が参加できないという課題がありました。そこで、国際協力を全世界で実践しているJICA(国際協力機構)の全面的な協力のもと、2012年度から体験型海外研修をスタートさせ6年目となります。一般の観光旅行や個人旅行では体験できない特別なプログラムとなっています。JICAによる事前研修や研修後のまとめも行い、生徒たちが目的意識を持って参加できる様、考えられています。初年度はマレーシア、2年目はスリランカ、3年目はカンボジア、4年目はモンゴル、5年目はベトナムでの研修を実施し、生徒たちが豊かな体験をしました。嬉しい事に、第1回目から全て参加した生徒もおり、グローバル社会を生きていく中での大きな指針となっています。今年度はマレーシア研修に決定しました。今後もJICAのネットワークのある国で、毎年研修が実施できればと願っています。
本校の校訓である「敬神・愛人・自修」を実践するためには、机上の学習にとどまらず、いろんな体験をすることが必要です。豊かな研修となることを祈っています。

山梨英和中学校・高等学校 校長  三井 貴子

聖歌隊定期演奏会に寄せて

聖歌隊定期演奏会に寄せて

校長 三井貴子

山梨英和中学校・高等学校第30回聖歌隊定期演奏会を聖歌隊の一年の活動の集大成として、本日開催することができ本当に嬉しく思います。特に今年度は30回目の記念すべき演奏会となります。
聖歌隊の活動はハンドベルと合唱の両方があり、どちらも幅広い年代の方々から愛されています。今年度も県内外における様々な大会で輝かしい結果を残しました。つい先日行われた関東ヴォーカルアンサンブルコンテストにおいても、中学校・高等学校共に金賞をいただきました。これは日々のたゆまぬ努力の成果です。また、多くの訪問演奏の依頼があり年間を通して本当に多忙な聖歌隊ですが、いつもキラキラ輝いています。保護者の方々から「制服をクリーニングに出す日がないほどです」と伺いました。保護者の皆様のご理解と温かいお支えに感謝いたします。
本校の聖歌隊の存在は、山梨英和の建学の精神そのものです。単に自分たちが演奏したり賛美することを楽しむだけでなく、その音色が聴く方々の心に響き、癒しと喜びになれば、それはまさに山梨英和の校訓である「敬神・愛人・自修」の実践にほかなりません。
本校の最後の宣教師としてお働きくださったD.ロジャース先生が日本ではまだ珍しかったハンドベルを寄贈してくださったことにより始まったハンドベル演奏が、これからも聞く者に平安を与えるものとなるよう心から祈っています。
本日ご来場の皆様が、歌とハンドベルの響きを通して、音楽を身近に感じていただけたら幸いです。どうぞ、最後までゆったりとお楽しみください。

マンドリン定期演奏会に寄せて

第51回定期演奏会によせて
校長  三井 貴子

 第51回山梨英和中学校・高等学校マンドリンクラブ定期演奏会の開催、おめでとうございます。
 本校マンドリン部は昭和39年(1964年)、当時本校PTAのメンバーであり、県議会議員であった9名の方々から、マンドリン、マンドラ、ギター、のマンドリン合奏の一式が寄贈されて誕生し、飯島国男氏(後に本校PTA会長)のご指導で活動が開始されました。そして1966年に第一回演奏会が当時の県民会館映画講堂で開催された、と記録に残っています。以来、県下の中学校・高等学校唯一のマンドリンクラブとして、現在は桜本久先生・斉藤先生にご指導いただきながら、ますます活躍するクラブと成長してきました。半世紀の長きにわたって活動が継続できました事、本当に嬉しく思います。そして、様々な形で応援してくださっている全ての皆様に心から感謝申しあげます。
 年々活動が広がり、多くの演奏の機会を得て生徒たちの技術面も非常に向上しています。毎日の練習の成果であると確信しています。パブリックホールの横を通るたびに、日々熱心に練習に励む姿を見てきました。パート練習に十分な時間を費やし、基礎から積み上げていく安定した演奏がホールに響いています。
 今年のテーマは「桜」。曲目や演奏にその想いを込めて、聴く者に伝えてほしいと思います。皆様、生徒たちの心からの演奏を、どうぞ最後までお楽しみください。

山梨英和中学校卒業式贈る言葉

山梨英和中学校卒業式贈る言葉           2018/03/20

校長 三井貴子

 皆さん、山梨英和中学校ご卒業おめでとうございます。また、保護者の皆様、お嬢様のご卒業心よりお喜び申し上げます。
 卒業生の皆さん、義務教育に終止符を打つときが来ました。先ほど,卒業証書を受け取った皆さんは本当に立派で誇らしく,この3年間の山梨英和での歩みを象徴しているように思います。
 皆さんは、山梨英和のキリスト教信仰による教育理念を土台として、校訓である「敬神・愛人・自修」をあらゆる活動に溶け込ませた本校独自の教育プログラムを通して、豊かに育まれてきました。
昨晩、皆さんの卒業文集を読み胸が熱くなりました。それは、全員が山梨英和中学校での3年間を,苦労を含めてプラスにとらえ,非常に高く評価していたからです。キリスト教との出会い、ウオーカソン、自由研究,生徒会活動,海外研修,英語劇など山梨英和でなければ経験し得なかった学びを書いていた人たちが数多くいました。これこそ山梨英和独自の教育プログラムであり、現在の皆さん自身を形成してきました。そして,みなさんが書き記していたキーワードとして「感謝」「成長」「挑戦」が挙げられます。山梨英和で学ばせてくれた親への感謝,共に切磋琢磨した仲間への感謝,こんなにも成長した自分への驚きと誇り,挫折を乗り越えて挑戦したこと,など皆さんの思いがしみじみと伝わってきました。友達とぶつかり合ったり,家族の前では素直になれなかったり,自分自身にいらだったりと,時には立ち止まり,後ずさりしたこともあったかもしれないけれど,みなさんは自分のペースで大人への階段を一歩,また一歩と確実に登っています。
 皆さんの学年通信には,毎月必ず詩が紹介されていましたね。「9月の詩」は谷川俊太郎さんの「あい」でした。覚えていますか?

     「あい」
                  谷川俊太郎
あい 口で言うのはかんたんだ
愛 文字で書くのもむずかしくない

あい 気持ちはだれでも知っている
愛 悲しいくらい好きになること

あい それは愛ということばじゃない
愛 それは気持ちだけでもない

あい はるかな過去を忘れないこと
愛 見えない未来を信じること

あい くりかえしくりかえし考えること
愛 いのちをかけて生きること

 今日読んでいただいた聖書箇所「フィリピの信徒への手紙1章9~10節」は皆さんの学年聖句です。「知る力と見抜く力とを身に着けて、あなたがたの愛がますます豊かになり、本当に重要なことを見分けられますように。」これは先生方からの皆さんへの愛情であり祈りです。
 皆さんは,山梨英和中学校で「神様の愛」を知りました。本校の校訓である「敬神・愛人・自修」を実践することは容易いことではありません。でも,このように生きようと努めることはできます。敬神=神を敬う、愛人=他者を愛する、自修=自らを修める。
皆さんは、本日の中学卒業をもって義務教育課程を終了します。義務教育に別れを告げます。別れを表す「Goodbye」という言葉の英語の語源は「God be with you.」です。 神様がこれからの歩みの中であなたと共にいてくださいますように。という祈りが込められた言葉なのです。
 これからは、自分の意思で学ぶことになります。皆さんには、今まで以上に大きな試練が待ち受けていることでしょう。しかし同時に今まで以上に大きな喜びや充実感を伴った、より深い学びも経験することでしょう。どんな時にも、どんな状況の中にあっても、希望を失うことなく、いつもあなた方と共にいてくださる神様がおられることを覚えて、勇気をもって歩んでいってください。みなさんの今後の活躍を期待し、お一人お一人の前途に神様の祝福と導きが豊かにありますようにと祈りつつ、贈る言葉といたします。
God be with you.

高校1年修学旅行に寄せて

「平和を実現する人々」

校長 三井貴子 

 「平和を実現する人々は幸いである、その人たちは神の子と呼ばれる」(マタイによる福音書第5章9節)

今、世界は混沌とした状況の中にあり、心痛むニュースが毎日のように報道されています。我々の内に潜在的にある「自己中心的な自分」が様々な形で表面化し、世界が不安定な方向へと進む可能性が高まってきているように危惧されます。そのような中にあるからこそ、「平和を実現する人々」の存在が重要になってきます。

山梨英和は30年以上もの間、修学旅行を「平和学習」と位置づけ、戦争を知らない世代だからこそ、更に大きな意義をそこに見出し、先人たちの歩みから多くを学んできました。「沖縄・長崎コース」と「韓国コース」の2つのコースに分かれ、戦争の被害者と加害者としての両側面から「二度と繰り返してはいけない歴史」認識を培いました。今年度は「沖縄・長崎コース」に集約し全員が同じ経験を共有します。「韓国コース」は実施しませんが、姉妹校である梨花女子高校とは別の形で交流を深めていきます。

1年かけて事前学習を行ってきました。その学びが現地を訪れ、また、戦争経験者の方々のお話を直接うかがうことによって更に深められ、これからいかに生きるべきかを考える良い機会となるように。そして、聖書に示されている「平和を実現する者」として、一人一人が未来を築いていくことができるよう祈っています。