10月2013

第57回日本学生科学賞に出品した研究が「県教育長賞」を受賞しました!

第57回日本学生科学賞 県審査会に出品した自然科学同好会ダニ班の
『愛宕山のササラダニ類の生態分布と環境評価』が『県教育長賞』を受賞し、
中央審査会への出品が決まりました。
県教育長賞の受賞については 、11/3に表彰式が開催されます。

『日本学生科学賞』のホームページはこちら→http://event.yomiuri.co.jp/jssa/index.htm

高校合同礼拝 伊藤佳代子先生

ヨハネによる福音書12章24節

今日は10月30日、そして、明日は31日。みなさんの好きなハロウィーンですね。キリスト教
の暦から言うと、マルティン=ルターの宗教改革記念日に当たります。ルターが当時の教会の体制に異議を唱えて、免罪符というもので、罪が軽くなるなんておかしいじゃないかということから、95箇条の質問状を突きつけ、キリスト教を聖書中心、信仰中心の原点に戻そうとしたことを記念した日です。その翌日11月1日は全聖徒の日ですが、私の教会では、次の日曜日は亡くなった方を偲ぶ日としていて、故人を思い懐かしむ礼拝を守ります。

加えて10月は、山梨英和の最後の宣教師であった、ミス・ロジャーズの命日なので皆さんにも知ってほしいと思います。先生は約40年前山梨英和に宣教師として着任され、英会話を教えて下さいました。当時珍しいハンドベルも2オクターブ寄贈して下さいました。山梨英和は初代ミス・ウィントミュートからミス・ロジャーズまでのカナダの宣教師のご奉仕によって受け継がれてきた学校です。それぞれの先生が、故郷を離れ、遠いアジアの日本まで船で海を越えてこられ、尊い生涯を捧げて下さいました。そのことを、この10月は特に覚えたい月だと思います。

さて、このような宣教師の先生方は、一粒の麦となって、数多くの人たちにさまざまな影響を与えたわけですが、来年のNHKの朝のテレビ小説のヒロインになると言うことで注目を浴びている「村岡花子さん」も、そのうちの一人です。村岡花子さんは山梨県甲府市で生まれ、小学校入学前まで山梨で育ち、その後東京に移り、山梨英和の姉妹校である東洋英和で学びました。そこでカナダ婦人宣教師のミス・ブラックモアから厳しくもすばらしい教えを受けたこと、また真の友との出会いがあって、それらがその後の花子の生涯に大きな影響を与えたという事です。ミス・ブラックモアは山梨英和でも校長先生を務めた方です。花子は大正3年に卒業した後なんと山梨英和で5年間教鞭を取られました。こちらでも宣教師の先生方との交流の中で語学やその生き様から多大な影響を受けたわけです。

その後、作家活動をするため東京に戻った花子は、日露戦争、関東大震災、第2次世界大戦の東京大空襲を経験していきます。まさに激動の時代を生き抜きました。その時代の渦の只中で花子は長男を疫痢という病気で亡くしました。悲しみにくれていた花子に“The prince and the pauper”という本が紹介され、この翻訳がきっかけで花子は、日本のこどもたちの健やかな成長を願って、外国の作品を翻訳し紹介していくことを自分のライフワークにしようと決めたそうです。『アン・オヴ・グリン・ゲイブルズ』は太平洋戦争へと向かう困難な時に花子の友人のカナダ人婦人宣教師、ミス・ショーが友情の記念として送ったものでした。ミス・ショーは35年も日本の女子教育に献身してきた方で、戦況の悪化のために帰国する時に、「いつかまたきっと、平和が訪れます。日本の少女にこの本を紹介して下さい。」といってカナダ人の本当の心を伝えてほしいという思いを込めて、花子に渡されました。英語は敵国語といわれた時代ですから、そんな本を読んでいるなどとわかったら、それこそスパイ容疑が掛けられる事は必至だったでしょう。昭和16年12月8日に戦争が始まり、花子はスタンドに黒い布をかぶせた薄暗い部屋で訳し続け、B29という爆撃機が襲ってくるときは小さい娘の手を引っ張って、もう一方の手で書きかけの原稿用紙と原書を包んだ風呂敷を抱え、防空壕に飛び込んだりしたそうです。戦争の間花子を支えていたものは家族と、このミス・ショーから託された『アン・オヴ・グリン・ゲイブルズ』の本の翻訳だったと言う事です。

災害で肉親を亡くしまた戦争をくぐりぬけた花子は、
 「自分自身が、勇気を持って生きていくだけでなく、自分の周りの悲しんでいる人、苦しんでいる人達をなぐさめ、励まして、共に明るく、生きてゆくと言う事は、とても大事なことだと思うのです。」
といっています。

赤毛のアンを読んだ事がある人も多いと思いますが、アンの言葉にこんな1節があります。
「曲がり角を曲がった先になにがあるかは、わからない。でも、きっと、いちばん良いものに違いない。あの角を曲がったら見たこともない景色が広がっているかもしれない、はじめての美しい世界に出会うかもしれないわ。」というものです。 村岡花子は戦争の苦しい生活の中、このようなアンの言葉に励まされ、きっと平和な時代が来ると信じて翻訳を仕上げたのでした。空襲で家族を失った子供たち、愛するわが子に会えなくなった親たち、殺伐とした風景をさ迷う人々にこの物語を届けたいという思いが花子を動かしたということです。

赤毛のアンが刊行されるのは戦後少し経った昭和27年になります。始めは売れないだろうと予想されていましたが、発刊されるとすぐにたちまちベストセラーになりました。 アンの明るさと素朴さ、不幸に会っても負けない想像力、いつも希望を忘れない心、青春時代の情緒豊かな世界が当時も今も若い女性たちの心をつかんでいます。

村岡さんは、「赤毛のアン」の他にも、フランダースの犬、アンデルセン童話集、など数々の名作を訳していますし、自ら子どもの物語も書いています。また、作家仲間と共に婦人参政権の要求など、婦人の地位向上の運動もしました。当時女性の地位は非常に低く、封建的な社会の中で虐げられていました。今の時代の女性は一見、自由を与えられ、生活のレベルは上がったように見えます。また、確かに寿命は延びましたが、The Global Gender Gap Report―World Economic Forumでは、日本女性の地位は世界110カ国の中で昨年101位、今年はさらに下がって105位という低さだそうです。今、再び、女性が“男は仕事、女は家庭”という性別役割分担に迎合しないで、また、現状に甘んじないで、自分の才能を伸ばし輝かなければならない時を迎えています。

さて、私自身も青春時代にアンのシリーズは愛読しました。特に、村岡花子にとってそうだったように、カナダの宣教師の先生の思い出と共に、英和での中学高校時代と重なるところがあって、どこか懐かしい思いにとらわれます。また、それと同時に、戦後の失望した人々、特に女性達に想像力の大切さ、常に希望を胸に抱く事の大切さを教えてくれたわけです。大人になっても心の奥深くに希望の光を灯してくれている書物の一つになっています。

私自身、最後の宣教師となったミス・ロジャーズには大変お世話にもなり、本当に敬愛の念を抱いていますし、大きな影響を受けました。宣教師の先生方が、無償の愛を私達に注いでくださったのは、一体なぜでしょうか。それは、恐らく、彼女たちがイエス・キリストの愛に救われたことに感謝し、その喜びを伝えたいと思ったからだと思います。 神さまの“行って福音を宣べ伝えなさい”という呼びかけに、「わたしを遣わしてください。」と言って男女の性別は関係なく、応えた方たちなのだと思います。

花子はクリスチャンの両親のもとに生まれ2歳で洗礼を受けています。そして、東洋英和、山梨英和で信仰を育み。宣教師の先生方との出会いなどが土台となって、数々のすばらしい働きをしました。このすばらしい先輩がたを私達は、誇りにし、平和への思いを受け継いでいきたいと思います。

お祈りします。
天の父なる神様、あなたの御名を讃美いたします。
あなたの呼びかけに答え、生徒の教育に一生を捧げられた宣教師の先生方、また、その先生方に
影響を受けて、後に続いた先輩の生涯を振り返る機会を与えて頂きありがとうございました。
私たちも、あなたの光を受けて輝かしていただき、神様と人に愛される者として、今日もみ旨を
行うことができますように、助けて下さい。
主イエスキリストのお名前を通して、御前におささげ致します。アーメン

「英語学習×iPad 教育実践発表会」のお知らせ

「英語学習×iPad 教育実践発表会」のお知らせ

~オーストラリア姉妹校とのデジタル国際交流を体験して~

 

平素は、山梨英和中学校の教育活動に格別のご高配を賜り、篤く御礼を申し上げます。

さて、山梨英和中学校では、iPadを本格的に導入してから約1年半が経ちました。姉妹校提携しているオーストラリアのMentone Girls’ Grammar School(メントン・ガールズ・グラマー・スクール、以下メントン)とのFaceTimeによるビデオ通話授業をはじめ、ペンパルとのメール交換、互いの国についての調べ学習、プレゼンテーションなど、日々の英語学習にiPadを活用してまいりました。

特に中学3年1組の生徒たちは、一人一台iPadを所持し、今年7月22日から7週間にわたって実施されたメントンでの海外研修に向けて、姉妹校との交流準備を進めてきました。紙と鉛筆をiPadに持ち替えた生徒たちは、iPadのツールとしてのメリットを最大限に引き出した、まさにデジタルネイティブです。これまでのさまざまな活動を通して、「つながる力」「伝える力」を飛躍的につけ、海外研修を経験し「自ら学ぶ力」も高めることができたと実感しています。

このたび、海外研修を終えた生徒たちによる「英語学習×iPad 教育実践発表会」を開催いたします。iPadを用いて、海外研修前の歩みと研修の成果を発表いたします。この研修を通してこれまで以上に学習意欲を高めることができた生徒たちの発表会当日を是非お願いいたします。

 記

 公開日時:2013年11月2日(土)10:45~12:15

場  所:山梨英和高等学校ⅢA集会室(山梨県甲府市愛宕町112)

受  付:山梨英和高等学校Ⅲ号館入口 10:00~

公開内容:ICT教育実践の生徒による発表会

駐 車 場:中学キャンパス内グラウンド
(中学キャンパス、高校キャンパスは隣接しています。案内掲示板に従って受付までご移動ください)

 < 問い合わせ先 > 山梨英和中学校・高等学校 情報教育係主任・宿院 頼

TEL: 055-254-1590 FAX: 055-252-6449
E-mail: shukuin@yamanashi-eiwa.ac.jp

山梨英和中学校「英語学習×iPad 教育実践発表会」内容

 第1部 発表

発表項目(予定)

主な使用アプリ

 ビデオ通話授業の記録

 FaceTime、 Pages

 ペンパルとのメール、eクリスマスカード、 ポートフォリオ作成

 Pages、 Pic Collage、メール

 多様なテーマでプレゼンテーション
(日本、日本の文化、山梨県、山梨の観光、山梨英和中学校、
オーストラリア、 オーストラリアの動物、メルボルンの観光など)

 Keynote、 ロイロノート

 学校紹介ムービー、 英語1分間スピーチ

 海外研修中の英語日記をクラウドで管理

 Dropbox、 Pages

 英語発音確認

 Speak it!、DRAGON Dictation、

 Sounds Right

 教科書朗読録音

 Recorder

第2部 質疑応答

 FaceTimeによるビデオ通話


メントンの日本語の授業と
タイアップ

ポートフォリオ作成


通話した内容をPagesでまとめます

プレゼンテーション準備


ロイロノートでブレインストーミング

研修中の日記は即時アップ

Dropboxで管理します

発音確認

納得いくまで何度も確認します

 プレゼンテーション


山梨についても英語で説明します

 

第3回SSH特別講演会を開催しました

10/11、東京大学大学院農学生命科学研究科の井上真教授をお招きし、第3回SSH特別講演会を実施しました。
講演のテーマは『熱帯林でのフィールドワーク』でした。高校生(1・2・3年生)が対象の講演会でした。

【生徒の感想】
・フィールドワークという言葉自体を知りませんでしたが、知らないことを学べる場所に自ら出向いて調査しようという、ポジティブワークであることを知りました。フィールドワークに必要な相手を理解し、うまくコミュニケーションを取り、信頼関係を築くことは私たちの日常生活の中でも共通するところがあると思いました。

・日本とあまり関係がなさそうな熱帯林ですが、想像以上につながりがあるとわかり驚きました。熱帯林とは関係のない国が得た伐採権により、先住民が守ってきた保全林が失われていることを知り、財のある人や国のせいで、財の少ない国の資源が奪われたりする現状が少しでも解決されてほしいと思いました。

・海外で行うフィールドワークには大切なことが2つあり、1つは現地の文化を理解すること、もう1つは熱帯の人と暮らしながら生活を理解することであることがわかりました。これからも熱帯林を研究するにあたり、原住民の理解と自文化優先主義から脱却することが大前提になると思いました。そのあとで雨林開発のメリット(木材や作物の生産等)とデメリット(温暖化生物多様性の喪失等)を考えなければならないとも思いました。現在の日本とは関係ないと思われている熱帯多雨林の理解と保護がこれから世界で生きていく日本人の課題となっていくと思います。世界の宝である熱帯多雨林文化の理解に若い力が注がれることはありがたいことだと思いました。

10/26小学生ハロウィン中止のお知らせ

小学生対象ハロウィンパーティー中止のお知らせ

10/26(土)に予定されていました小学生対象英語体験講座「ハロウィンパーティー」は、台風の接近のため中止といたします。小学生の皆さんもとても楽しみにしていたハロウィンパーティーでしたが、風雨による交通の乱れも予想され、参加者の皆様と手伝い生徒の安全確保のため、残念ながら中止を決定いたしました。また、日程の都合で延期もできませんことをご了承ください。

「花子とアン」原作者にインタビュー

NHK朝の連続テレビ小説「花子とアン」原作者にインタビュー
村岡恵理さん、村岡美枝さん来校

図書委員会・文芸部で企画する「村岡花子展」にむけて、生徒たちが「花子とアン」の原作『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』著者・村岡恵理さんと、姉で『アンの想い出の日々』翻訳者・村岡美枝さんにインタビューし、花子の生涯や考え方を学びました。また、花子の女性として、また家庭人としての生き方についても理解を深めました。これらの内容をまとめ、12月初旬には展示し、研究の成果を発表する予定です。

 

 

今回の村岡姉妹の来校は、「祖母が若い日に教鞭をとった山梨英和をぜひ訪れたい」という強い思いで実現したものです。「山梨英和」という学び舎によってつながる花子先生とお孫さんの美枝さん恵理さんの姉妹との巡り会いに、生徒たちは伝統の重さと誇りをあらためて感じていました。今回の「出会い」を神様に感謝し、これからの活動につなげたいとの思いを新たにしたようです。

 

 

 

山梨日日新聞 2013年10月18日付


産経新聞 2013年10月23日付


山梨日日新聞 2013年10月25日付

高校1年生 芹澤柚月さん 山梨日日新聞「10代の意見」掲載(10/22付)

高校1年生の芹澤柚月さん 山梨日日新聞「10代の意見(10/22付)」に掲載されました。


山梨日日新聞 2013年10月22日付

放送礼拝 保健委員会

エフェソの信徒への手紙5章1~2節

一七八九年から起きたフランス革命において一八〇四年、皇帝に即位したナポレオン・ボナパルトを知っていますか。ナポレオンは爽やかな柑橘系の香りを好み、数百種類の香油の瓶、オーデコロンの瓶、そして香料入りの咳止め薬を持ち運ぶほど、香料依存症とも言われていた人物です。ナポレオンの皇妃、ジョセフィーヌが好んでいたムスクなどの濃艶な香りは、ナポレオンにとってとても苦手な香りでした。そして、この香りの好みの違いで離婚したとも言われています。

 この「目に見えない香り」が、人々にとって大きな影響力があると知り、私自身、香料について興味をもちました。普段ものを食べるとき、味の表現として甘い、辛い、苦いなどを自然に感じます。しかし、鼻をふさいで食べてみると、ものの味がわからなくなります。風邪をひいて鼻がつまっているため美味しさがわからない、という経験はありませんか。その状態です。実は、味を感じるのは舌の機能が一割、鼻の機能が九割といわれています。つまり、目に見えない匂いは、私たちの生活の身近なところで影響があるのです。

 例えば、今日の聖書の箇所では、イエス様は自ら神様への捧げものになりました。これは、動物を焼くと良い香りを放つため、その匂いを神様に捧げようと、古代ユダヤ教では考えられていたことが背景にあります。今日でも、この伝統を引き継いで香りを神様へ捧げている教会があります。

 また、私たちは香りを身にまとうことで気分が変わります。エネルギッシュになりたいときはスパイシーな香りを、気持ちをリフレッシュしたいときは柑橘系の香りなど「香水を変えるだけで性格も変わる」と語る人がいるほど、私たちにもたらす影響は大きいです。

 では、イエス様は私たちと共におられるということ、イエス様の香りを身にまとっている人々は、どのような意識の中で日々の生活を送っているのでしょう。それは、常にイエス様が側にいてくださることを信じ、イエス様に認められるような行動が出来るよう、意識することだと考えます。行動を通じて、目に見えないイエス様の香りが、人々の目に見えるものとして映るのです。それだけ私たちの日々の行動は大切なのです。そのようなことを意識して、日々を過ごしていきましょう。

中学合同礼拝 大島先生

中学合同礼拝 マルコによる福音書 第14章22~26節

今朝の聖書の箇所は、いよいよ十字架への道を歩もうとなさっているイエス様が、最後に弟子たちとお食事を共にされる場面で、「これは私の体であり、血である」と仰って、弟子たちにパンやぶどう酒を分け与えられています。多くの人の命を救うために自分の命を投げだそうとなされる、まさにその直前のシーンです。

今週の日曜日、漫画家のやなせたかしさんが94歳で亡くなられたというニュースを、皆さんもお聞きになったでしょうか。高齢のため引退を考えたこともあったやなせさんですが、東日本大震災で傷を負った子どもたちを勇気づけるため、ずっと制作活動を続けてこられました。次の映画の構想も練り始めるなど、最後まで現役で活躍なさっていらっしゃいました。
やなせたかしさんといえば、「手のひらを太陽に」という歌の作詞でも有名ですが、アンパンマンを知らない人はここにはいないと思います。小さい子どもに大人気のアンパンマン。敵役のバイキンマン、ドキンちゃん、食パンマン、ジャムおじさん。アニメに登場するキャラクターの数は2000点を超えており、ギネス記録となっているそうです。

アンパンマンのストーリーはいつも単純です。無邪気な子どもや町の人たちを、バイキンマンがいたずらして困らせます。助けに駆けつけるアンパンマンですが、顔が欠けているとフルパワーが出せません。窮地に陥るアンパンマンに、ジャムおじさんから新しい顔が届けられます。すると「勇気百倍!」になり、バイキンマンをやっつけて、めでたしめでたし…となるのです。

やなせさんが絵本の「アンパンマン」を描き始めたのは、54歳のときのことでした。それまで新聞記者やグラフィックデザイナーなどの仕事をしながら漫画を描いていましたが、これといった代表作もないまま54歳という歳になってしまっていました。後にやなせさんはその当時のご自分のことを、「自分の才能に絶望していた」と語っています。「アンパンマン」も、最初から人気があったわけではありません。それどころか、自分の顔をちぎって人に食べさせるなんて残酷だと、多くの人に批難されたそうです。

アンパンマンの誕生には、やなせさん自身の戦争体験が背景にあります。「この戦争はアジアの人々を救う正義の戦いだ」と教えられて、兵隊として中国へ行きましたが、日本が負けると現地の人は喜びました。ある国にとっての正義が、別の国にとっても正義であるとは限らない。悪い人をやっつけるためのミサイルで、罪のない人まで巻き込まれて死んでしまうなら、それも正義ではない。では絶対普遍の正義とは何なのか。それは、飢えた子どもに食べさせること。それ以上の正義はない。やなせさんはそう考えました。だからアンパンマンは武器を持たず、お腹を空かせた子どもに自分の顔を食べさせるのです。

バイキンマンのことも、アンパンマンは徹底的にはやっつけません。バイキンマンは毎回、家に逃げ帰るだけです。しかし「バイキン」とは何でしょう。生物学的には「バイキン」なんていう生き物も分類も存在しません。それはあくまでも、人間の一価値観によるカテゴリーです。結局は「バイキン」と呼ばれるものとそれ以外も、正義と悪のように、完璧に2つに分けられるものではないのです。私たち自身の中にさえ、正義と悪が共存しています。アンパンマンとバイキンマンは、永遠に並立してこそバランスの取れる存在なのかもしれません。

アンパンマンの顔は、ジャムおじさんに新しく焼いてもらえば、また元通りになります。しかしそれでも、自分の顔を差し出すことは大変なこと、つらいことだと私は思います。でもアンパンマンは、自分の顔を飢えた人に与えることが、自分のいのちを失うことにではなく、他者のいのちを生かすことにつながることを知っています。

クリスチャンでもあったやなせさんは、「アンパンマン」の中にイエス様の姿を投影していたと言われています。今日の聖書の箇所にあるイエス様の言葉、「取りなさい。これはわたしの体である」。これはそのままアンパンマンのセリフにつながります。「取って食べなよ。これは僕の顔だよ」

やなせさんは、「ほんとうの正義を行おうと思ったら、自分も傷ついてぼろぼろになるはず」と語っています。「自分はまったく傷つかないままで、正義を行うことは非常に難しい。正しいことをする場合も、必ず報いられるかというとそんなことはなく、逆に傷ついてしまうこともある」というのです。

やなせさんが作詞したアンパンマンの主題歌も、非常にメッセージ性の強いものです。
〈なんのためにうまれて/なにをして/いきるのか/こたえられないなんて/そんなのは/いやだ〉
〈いまをいきることで/あついこころもえる/だからきみはいくんだ〉
〈そうだ/うれしいんだ/いきるよろこび/たとえ/むねのきずがいたんでも〉

明るいメロディーで楽しく歌ってしまう曲ですが、初めてこの歌詞だけを抜き出して読んだとき、私は愕然としました。「なんのために生まれてきたのか」とは、まさに人が生きる上で最も難解な問いではありませんか。0~3歳児が中心といわれる視聴者層にはとても不釣り合いです。しかしやなせさんは言います。「分からないで歌っていても、歌詞は覚える。いつかきっと、僕の言いたかったことをわかってくれるときが来る」

生きていくとはすなわち、傷を負うことと言い換えられるかもしれません。私たちの心は、ときに容易く傷を負ってしまいます。ましてやそれが、他者に対して良かれと思ってした行為の代償として受けた傷であれば、どれほど深く痛めつけられてしまうことでしょう。傷を負うのは、誰にとっても痛いし怖い。しかし人は痛む傷なくてしては成長できず、生きる喜びを感じることもできないのではないかと思うのです。

同じくやなせさんが作詞したエンディングテーマには、このようなフレーズがあります。
〈アンパンマンは君さ/元気を出して〉
傷を負うことで、気づき、感じ、学び、そして想像する力を養うのが、人の生きる道だと私は思っています。

お祈りいたします。
天にいらっしゃいます父なる神様、おはようございます。今朝も学校に集められ、礼拝から一日を始められます幸いを感謝いたします。
私たちは山梨英和であなた様の御名を知ることができました。どうか御名をもって私たちを活かし、傷つくことを恐れずに、他者のために行動する勇気をお与えください。またもしここに心に傷を負う者がおりましたら、特に大きな慰めと励ましをくださいますようにお願いいたします。
明日はウォーカソンがあります。まさに他者のために自分を活かす体験ができますよう、一人ひとりの健康と安全をもどうかお守りください。
この小さな感謝と願い、ここにいます全ての人の胸のうちの祈りと合わせまして、我らの主イエス・キリストの御名により、御前にお捧げいたします。
アーメン

高円宮杯第65回全日本中学校英語弁論大会山梨県大会に出場しました

10月14日(月)、高円宮杯第65回全日本中学校英語弁論大会山梨県大会が甲府市で開催されました。県内の18名の中学生が11月に東京で行われる関東大会を目指して、立派に英語弁論を発表しました。
本校からは望月海帆さん(中学3年)と大森まどかさん(中学2年)が参加しました。惜しくも入賞を逃しましたが、立派なスピーチに審査員の先生方からお褒めの言葉をいただきました。今後も前向きに英語学習に取り組んでほしいというメッセージもいただきました。日頃の努力を積み重ね、次に機会があれば全力を出し切って成果を残せるようにがんばります。