SSH,活動報告

9月2015

「環境科学会で自然科学同好会がW受賞」が新聞掲載されました。

朝日新聞山梨版(9月29日付)で、「環境科学会2015年会において自然科学同好会がW受賞」の記事が掲載されました。詳しい内容は過去ブログをご覧ください。

朝日新聞 山梨版(2015年9月29日付)

「SSH Global StudiesⅡ 中間発表会」を開催しました。

9月19日(土)、高校2年生のIECクラスがGlobal StudiesⅡの授業で取りくんでいる課題研究の中間発表会を、防災新館やまなしプラザにおいて実施しました。

この授業では、昨年1年間、MDGs(ミレニアム開発目標)を題材に、世界にはどのような問題があるのか、国連が2000年に設定した目標値の達成状況はどうか、どの地域・項目において問題が未解決であるかなどを学んできました。

今年は「住みやすい街づくり」を大テーマとし、地域にある問題をグローバルな視点で解決すること、また、問題解決のためにアクションを起こすことを目標に研究を進めています。中間発表会をしたことで自分たちの思考が整理され、課題が見えてきました。

各グループの研究テーマは以下のとおりです。

【2015年度 Global StudiesⅡ 課題研究テーマ一覧】
 -「女子高生が女子のエンパワーメントに取り組む~ジェンダーについての問題提起」
 -「母子保健の観点から考える住みやすい街づくりとは」
 -「Share smile and change the world~山梨の地産地消推進&途上国支援」
 -「地域のゴミ問題~Fun Theoryの手法でゴミをなくす方策を考える」
 -「モンゴルの環境教育を例に甲府で環境教育を実践してみる」
 -「ブータンの特産物を生かした地方ブランドの創生」

【生徒の感想】
○中間発表会を通して、自分たちの研究の内容を違った視点で見ることができたと思う。自分たちがこうだと思って調べ、発案したものも、他人から見れば疑問に思ったり分かりにくいんだということに気付いた。これからの課題としては、もっとグループで話し合い、プレゼンテーションに磨きをかけること、ごみ問題について調べ、学習を深めて、より良い案を作っていくことだと思う。多方面から問題を見つめ、長所と短所を踏まえた解決策を考えたい。

○準備不足だったと思います。時間が制限されている中で、伝えたいことをカットしなければならなかったり、また短い時間の中で最も伝えたい内容を選ぶのにも準備期間が必要だったと思いました。提案したキャラクターをどこで活かせるか、県庁の方から意見をいただいて3月までに形にしたいです。

○プレゼンテーションの発表をしているときの目視や、いかに分かり易く遠くにいる人でも伝わるようにするかを改善していきたい。文献調査や分析方法なども入れて、より詳しく調べていきたいと思った。発表を聴いた人が私たちの提案に協力したいと思うような発表にしたい。

3月12日の研究発表会では英語で発表をする予定です。

第3回SSH特別講演会を開催しました。

9月11日、山梨大学 理事・副学長の早川正幸先生をお招きし、2015年度第3回SSH特別講演会を実施しました。
講演のテーマは「くらしを支える有用微生物」で、中学1年生と3年生、高校1年生から高校3年生までが聴講しました。先生はご自身が研究なさっている放線菌や酵母などの微生物について、その生息地、培養の方法、研究成果が社会の発展にどのように寄与しているかということなどを、中学1年生にもわかるような易しい言葉でお話ししてくださいました。講演後の質疑応答では会場からたくさんの質問が寄せられました。

【生徒の感想】
○微生物は1㎜の1000分の1だと聞いて驚きました。微生物を見る時は顕微鏡を使って見るので、あまりどのくらいの大きさか考えたことがなかったので、こんなにも小さいものに顕微鏡を使うということがわかりました。それに、微生物の中で私が知っているのは「ムシ」という言葉が入っているものが多いので、あまり良いものだと思っていなかったけど、私が日常生活で使うものや薬に入っているなんて思ったら、良いものでなくてはならない生物ということもわかりました。また、私たちの生きている世界の身近にいるものが、こんな大きな役目をしているなんて知って、今までは気持ち悪いと思っていたのにありがたく思ったし尊敬しました。私はまだ人の役に立っていないのに、こんな小さな生き物でも役に立っていて、私も人の役に立てるように自分なりに努力したいと思いました。今回は難しい話でしたが、わかりやすく教えてくださりありがとうございました。(中学1年生)

○病院で見かける抗生剤はほとんどが放線菌から出ていることを知りました。また、それらは自然界で見つけられると聞き、驚きました。私は治療法がまだ見つかっていない難病に興味があります。もし新種の放線菌を見つけたら難病の治療法も少しずつ解明されていくことにつながっていると考えたら、放線菌はすごいものであると思いました。実際に結核は昔は難病の1つであったので、放線菌についてもっと知りたいと思いました。(中学3年生)

○微生物は全部で17万種あるということで、とにかく種類が多いということが分かりました。それでもまだ知られていないものもあることが1番の驚きでした。ふと、自分がまだ知られていないものを見つけていきたいなと考えてしまいました。また、微生物には様々な役割があり、ペニシリンなどの薬、ワインなどのアルコール、食べ物でいえばヨーグルト・ブルーチーズなど、私たちはたくさんの微生物に囲まれていると感じました。新しい病気を防ぐために、微生物を利用して新しい薬の研究開発をするのも楽しそうだなと思いました。(高校1年生)

○とてつもない数の微生物が私たちの暮らしにこんなにも関わっていて生活を支えてくれていると知って、微生物にロマンを感じた。すごく役に立ってくれる微生物は本当にすごい。でも、その微生物の持つ性質を見つけ出して、生活に役立つように考えた研究者はもっとすごいと思った。小さな小さな世界と私たちの生きる世界がつながっていると思うと、不思議なかんじもする。私もいつか世界初の発見をしたり、人に役立つ研究をしたいと改めて思った。とても面白かったです! ありがとうございました。(高校2年生)

○私たちが昔から使用してきた調味料(みそやしょうゆ、酒など)だったり、薬に多くの微生物が関わっていることを改めて考えてみると、本当にすごいことであるなと思った。学校の生物の授業でも、地球上に生物はあらゆる所でつながり、また助け合っていることを勉強して、未だに発見されていない微生物がどこかで私たち人間と関わっていると考えると、とても面白いなと思う。その助け合いの中で、人間は様々な生物によって生かされているわけでもあるので、その自然を壊している現状はとても悲しいことだなと思う。これから、まだ治療法が見つかっていない病気や感染力の強い病気などの抗生物質を作る微生物、放線菌が発見されるのが楽しみです。(高校3年生)

早川先生、どうもありがとうございました。

【速報】  「環境科学会」で自然科学同好会がW受賞!!

本校・自然科学同好会の生徒たちが、「環境科学会2015年会」(2015年9月7日~8日 於:大阪大学吹田キャンパス)の大学学部生・高専生・高校生の部にて、ポスター発表賞(富士電機賞)の『最優秀発表賞』と『優秀発表賞』のW受賞という栄誉に輝きました。
この学会は、環境問題に関する多様な分野の研究者・ポスドク・博士課程・修士課程・学部生などが多数参加する学会です。大学学部生・高専生・高校生部門の中で高校生のエントリーは、山梨英和高等の自然科学同好会の2つの研究だけでした。大学生と肩を並べての発表にも臆することなく堂々と発表することができました。
全ての受賞研究は以下の通りです。(★最優秀発表賞  ○優秀発表賞)

①ポスドク及び博士課程学生
★「将来の社会状況下における南海トラフ巨大地震による住宅地被害額の推計-三重県のケース-」(東京都市大学)
○「車室内ダスト中の指標元素を利用したFE-EPMAによる汚染物質のスクリーニングと起源解析」(横浜国立大学)
○「ウェーザージェネレーターによる気象値の再現性が生態系プロセスモデルを用いた森林生態系機能予測に与える影響の評価」(大阪大学)

②修士課程及び博士課程前期学生
★「生産地による食品リスク認知構造の違いの把握と個人の特性による影響」(東京大学)
○「都市計画の変遷と建築系マテリアルストック・フローの将来シナリオ分析」(名古屋大学)
○「島外依存と環境負荷の低減を目指した宮古島内バイオマス残滓循環システムのデザイン」(横浜国立大学)

③学部生・高専生・高校生
★「土壌生息酵母を利用した廃棄物からの土壌改質材生産に関する研究」(山梨英和高等学校)
○「多摩川源流における気象・地形・植生の変遷に伴う年蒸発散量の変化」(東京農業大学)
○「富士北麓地域のササラダニ類の多様性調査」(山梨英和高等学校)

ポスターは、全部で50本あり、学会正会員の研究者の方々の投票で決まりました。この受賞により、生徒たちは研究内容をわかりやすく伝えること、毎日こつこつ努力することの重要性を改めて感じていました。また、この経験は大きな自信となり、今後の勉強や学校生活にモチベーションを高く保って取り組む原動力となることと思います。
ポスター発表の後は、いくつかの会場で行われている口頭発表を聞いてきました。内容は難しいものが多かったのですが、研究者の方々の真剣な討論を垣間見て、研究に対する真摯な取り組み方や質疑応答に対する準備など多くのことを吸収しました。

「2015年度SSH中間発表会」を開催しました

8月31日、高校2年生が昨年から取り組んでいる課題研究の口頭発表やポスター発表を行いました。

研究テーマは以下のとおりです。
〇生物を使用した水質浄化
〇餅の柔かさに対するトレハロース濃度効果
〇河川水の水質とヒドラの個体数変化
〇ハーブと土壌動物
〇クズ(葛)の繊維の有効利用
〇甘酒の品質評価 ~麹の違いによる官能評価の比較
〇Unicritical多項式のJulia集合の形状についての研究

運営指導委員の先生方からは、「高校生としては良い研究をしているが、専門的な立場で見てみると足りないところがある。研究をし始めるときりがないが、やればやるほど新しい発見があると思うので、さらに良い研究になるように励んでもらいたい」、「生物のテーマが多かったが、生物は環境に関係が深いということが示されていたように思う。また、実験の結果がよくグラフ化されていて分かり易かった。1つ提案したいのは先行研究をよく読むこと。科学技術は先行研究を学んで、それを上回るものをつくることで発展してきた。是非文献をよく読んで、自分の研究の位置づけをし、テーマを絞っていってほしい。研究も生活も自分の手元だけを見るのではなく、もっと広く世界に目を向けていろんなことを読んだり聞いたり探したりすることで自分のポジションを知ることが大切だ。そうすれば、ベクトルがどこに向いているのかがわかる。研究はPDCAのPlanの段階が1番大切だ。何のためにやるのか、どうしたいのかということ、つまり発想・着眼点に留意することが重要である。そこに留意して世の中のためにどんどん研究を進めていってもらいたい。」という講評をいただきました。

また、高校3年生の先輩方からは、「1つ目は先行研究についての記述について。動機・目的の部分についての記述であるが、どうしてそう考えたのかがわかりにくいグループがあったので、先行研究はみなさんが今回の研究に至る経緯がわかるものなので、必ず記述を。2つ目は実験の条件についての記述について。実験の結果、考察を見る時に、みなさんがどれだけ自信を持った結果・考察であっても、実験がどのような方法や条件で行われたのかが明確でなければ、聞く人に納得してもらえない。信憑性を高めるために実験の条件を厳しくして、発表の時にはそれに関する記述をしっかりした方が良い。私たち3年生も去年自分たちが研究するうえで、普段自分たちが気付かないような客観的な意見は研究を深めるうえでとても貴重なものとなった経験がある。みなさんも今日いただいた講評を大切にして最終研究発表に向けてがんばってほしい」というアドバイスをいただきました。

高校1年生はこれから研究を始めていきますが、今日の先輩の研究発表を見て、大いに触発されたようです。また、高校2年生は今回の中間発表会で得たアドバイスをもとに、あと6ヶ月でさらに研究を深めていきたいという思いを強くしていました。

先輩から後輩へ、学んだことを引き継いでいってもらいたいと思います。

Science in EnglishⅡで「特別出前講座」が行われました

8/29、 Science in EnglishⅡにて「特別出前講座」が実施されました。

講師は「一般社団法人 エネルギー・環境理科教育推進研究所」代表理事・中村日出夫先生と専門研究員・赤坂光博先生、講座は「Radiation Education Seminar for Promoting Scientific Understanding」 (科学的な理解をすすめる放射線教育セミナー) でした。

授業は、初めに放射線に関する説明(放射線とは? 放射線の種類「α線・β線、γ線」、放射性物質・放射能・放射線の違い、放射線による被ばく、福島第一原子力発電所の事故、放射線の健康影響、放射線の利用など)。そのあと霧箱という装置を使って放射線の飛跡を観察、「はかるくん」(放射線計測器)を使っての計測実験・線源までの距離との関係、遮蔽実験を行いました。

授業は英語(時々日本語)で行われましたが、生徒たちは初めて見る実験に興味を示していました。

『黒富士農場』(山梨県甲斐市)を訪問しました

8月25日(火),山梨県甲斐市の黒富士農場にある山梨自然学研究所にて,再生可能エネルギー,微細藻類の培養の様子を見学・学習しました。この研究所は,自然科学同好会で共同研究を行っている山梨大学の御園生研究室が全面協力をしている場所です。クロレラなどの微細藻類と生物活性水に鶏の糞などを加えて培養します。ここで育ったクロレラなどは発酵させて,黒富士のニワトリの有機飼料に混ぜられ健康に役立てられ、その卵は私達の食卓に回ってきます。今回もオーナーの向山さん,山梨大学の御園生教授より講義していただくことにより,生徒達は再生可能エネルギー,循環型社会の大切さ,微細藻類の未来の可能性について改めて学ぶことができました。山梨英和のSSHのテーマにもなっている環境教育の根幹に関わる大切な知識であり,来年度以降もこの学びを続けていきたいと思っています。

【生徒の感想】
・2回目の見学で、学びの内容をより深く理解できました。今年は、培養した藻類をモモなどの果樹栽培にも利用しているそうですが、いろいろな使い方があって、すごいと思いました。
・エネルギーは有限なものが多いので、循環させて利用することがとても重要だと思いました。ポンプを回したりするのは、山梨英和にもある風力発電と太陽光発電の装置でした。
・環境にかける負荷をなるべく減らす社会を、山梨英和から広めていきたい。
・ニワトリ(飼育は2年間)や、人の命について考えさせられました。
・実際の装置や発酵して作られたエサなどに触ったりして、BMW自然循環農法のしくみがより良くわかりました。

生徒の感想、様々な角度からの意見がみられました。
これらの考えを今後の研究に生かしていきたいと思います。