SSH,活動報告

11月2015

第59回日本学生科学賞 県教育長賞受賞!

第59回 日本学生科学賞 山梨県審査会に出品した本校 自然科学同好会ダニ班の「富士山北麓のササラダニ類の多様性調査Ⅰ」が県教育長賞を受賞しました。11/15(日)に受賞式がありました。

読売新聞(10/31付)に詳細が掲載されています。

  

『日本学生科学賞』のホームページはこちら→http://event.yomiuri.co.jp/jssa/index.htm

 

Global StudiesⅠでシリアのお話を聴きました

11月14日(土)、高校1年生の「Global StudiesⅠ」の授業で、シリア人のサーミル・サーミさんと、パレスチナの女性たちの支援活動をされている皆川万葉さんをお招きして英語による講演会を開きました。
サーミさんは、現在、内戦が続くシリアを離れて日本で暮らしていらっしゃいます。今日はサーミさんから、内戦によってジャスミンの香りあふれる美しい街並みや歴史的な遺産が破壊されてしまったこと、かつて2000万人いた人口が現在は800万人に減少していること、シリアで活動している日本人の思い、「難民」と聞くと生活に困って働く力がない人のように聞こえるが、実際は戦争によって働く場を奪われた人々であって、ほしいのは金銭的支援ではなく働ける場であることなどを話してくださいました。
サーミさんが生徒たちに投げかけた“How can you help Syrians get back their beautiful country?”という質問に対して、生徒たちからは「日本も難民を受け入れられる体制にすること」、「シリアのことをよく知り、日本に現状を伝えること」、などの考えが出されました。英語での活発な質疑応答も行われました。サーミさんのお話から、愛するシリアを離れざるを得ない人々の思いを知り、戦争で犠牲になるのはいつも一般人であることを考えさせられました。

以下は生徒の感想です。

○今まで、「シリア」と聞くと、「すべてが危険」というふうに自分が考えていたことに気付かされました。しかし、シリアは食べ物・音楽・観光名所など、様々な魅力がある国だということがわかりました。シリアを守るために、私たちはお金を渡すなど間接的なことだけでなく、直接的にも何かできないか考えて行動することが必要だと思いました。自分の国を愛し、外国語をしっかり学んでいくことがすごく大切だと改めて知ることができました。そして、お互いに助け合っていこうと思いました。

○“How can you help Syrians get back their beautiful country?”と聞かれて、答えが出てこなかった。本当に自分には何ができるか、よく考えたけれど、難しい。でも、本当に大切なことは、その事実を知っていくことだと思った。シリアが早く平和になって、家族が離れることなく暮らしていけるようになってほしい。私もシリアが平和になったら行ってみたい。

○今日のお話を聴き、シリアという国はとても美しい国なんだなと思い、私自身のシリアの印象も変わってきました。国を変えていくためには共に協力し合っていくことが大切だと知ったし、自分の国も大切にしていきたいと思いました。

○I’m happy to have taken today’s special lecture. I was impressed by the sentence -‘Most important thing is to help others and love others’. Before this lecture, I was thinking that refugees need money. But it was wrong. I learned that we have to love each other. I want to know Syria more so that I can tell it to the people around me. Also I want to learn many languages, and cherish myself and others.

○In this presentation, I could know Syria well. Once Syria had very beautiful nature and beautiful buildings like theaters and cathedrals. But now they have gone. I learned the ways to get back the beautiful Syria are loving countries, loving people, and helping each other. Thank you for giving us the interesting presentation!

○I felt sad when I heard the situation in Syria now. When refugees come to Japan, giving money is not important. The most important thing is ‘Love’. I want to study English very hard.

サーミさん、皆川さん、どうもありがとうございました。
    

 

11月15日付朝日新聞

 

「平成27年度 SSHドイツ研修報告会」のお知らせ

来る2015年12月12日、SSHドイツ研修報告会を高校校舎3号館3A集会室にて開催いたします。

高校2年生のSSH理系クラスは10月に「SSHドイツ国南部海外研修」に参加いたしました。その内容を報告し、多くの方々に環境先進国ドイツの取り組みを知っていただき、環境問題改善の一助にしたいと考えております。ぜひとも皆様にご参加いただき、ご指導・ご助言を賜りたく、ご案内申し上げます。

日   時:2015年12月12日(土) 13:30~15:00

場   所:山梨英和高等学校 3号館3A集会室(山梨県甲府市愛宕町112)

連絡先:山梨英和中学校・高等学校SSH事務局

       TEL 055-252-6184/ FAX 055-251-7468

            E-mail:eiwa-ssh@yamanashi-eiwa.ac.jp

 ※参加申込は12月4日(金)までにE-mailまたはFAXで上記事務局へご連絡ください。申込書はこちらからダウンロードできます。

 

第36回山梨県高等学校芸文祭〈自然科学部門〉参加

11/8(日)、第36回山梨県高等学校芸術文化祭が行われ、本校からは〈自然科学部門〉に自然科学同好会とSSHⅡの研究から5つのグループが参加しました。

物理・地学部門には「Unicritical多項式のJulia集合の形状についての研究」、生物部門に「富士山北麓のササラダニ類の多様性調査Ⅰ」「土壌生育酵母を利用した廃棄物からの土壌改質材生産に関する研究」、ポスター部門に「河川水の水質とヒドラの個体数変化」「餅の柔らかさに対するトレハロースの濃度効果」でした。

 開会式の後、それぞれの部門に分かれて発表が行われました。全部で55研究があり、どの会場でも緊張しながらも自分たちの研究をわかってもらおうとする発表が続いていました。また、その内容についての質疑応答などもあり、他の研究についても真剣に耳を傾けている様子でした。発表が同時進行のため、他の会場の発表が聞けなかったのは残念でした。

 山梨英和の発表は、どれも優良賞でした。学会発表、校内発表会やドイツでの発表など発表の機会も増えてきており、その内容をしっかり理解して説明している様子が見てとれました。中学3年の生徒も来年の研究発表に向けて見学しました。研究発表の様子やその内容について、高校生のレベルを膚で感じることができました。これからの研究にもますます力が入ることと思います。

 

第4回SSH特別講演会を開催しました。

10月30日、本校の卒業生で、現在は独立行政法人 海洋研究開発機構 海底資源研究開発センターにお勤めの正木裕香先生をお招きし、2015年度第4回SSH特別講演会を実施しました。

講演のテーマは「いつか深海でサンドイッチを」です。

先生は深海での資源調査の様子を、写真や動画を用いながら紹介してくださいました。海底に棲む150㎝もある巨大なミミダコが画像で出てきたときは、会場から驚きの声が上がりました。先生は「資源とは自然からの贈り物なので、大切に使わなければならない」とおっしゃっていました。しかも、資源とは経済性のある贈り物だそうです。現在、環境に負荷をかけずに海底で養殖ができないかということを試みにしているというお話もしてくださいました。

また、高校生へのメッセージとして、「好きなことや向いていることにはいつ出会うかわからないので、多くの経験を積んでみてください。理系も文系も両方の知識を持ち合わせることが大切です」というアドバイスをいただきました。

講演後、生徒からは、「アポロ計画は短期間で達成されたにも関わらず、マントルを掘る計画が勧められていないのはなぜか」、「なぜ潜水艦は球体だったり角がないのか。ガラスの厚さは何㎝か」、「深海で行われている実験や映像を観て、さまざまなおもしろい生物がいたが、他にどんなおもしろい生物がいたか教えてください」、「メタンハイドレードについて。海底にも酸素があると思うのだが、どれぐらいの酸素量で燃えるのか」、「身体にかかる負担はどれぐらいかかるのですか」など、さまざまな質問が出されました。

【生徒の感想】

○深海にも酸素があり、だから生物が生きられるということに驚きました。水深200mで光が届かないというのは、想像よりも深いところまで地上の光が届いているんだなと思いました。さらに、かなりの圧力がかかっていても深海にはたくさんの生き物がいるということにも驚きました。私達は環境問題や地球の資源問題を考えるときに、陸上のことだけに目を向けてしまいがちですが、海にもたくさんの生き物がいて、たくさんの資源の可能性があるということも知れました。(高校3年生)

○英和出身の先輩のお話を聴くことができて良かったです。海の生物や海について何も知らなかったので、驚くことがたくさんありました。海底にも酸素があること、透明なもので深海まで潜れることなど、興味を持ちました。人工知能を持っている「うらしま」のスペックや調査しているものも高度な技術でできていると思いました。今、私は高校3年生で進路を決め、試験に向けて勉強している時期ですが、自分の頑張り次第で先生のような大学での出会いがあるのだなと思いました。海に行くときは先生のような方たちが研究していることを思い出したいと思います。私もいつか海底に行ってみたいです。映像があってとてもおもしろかったです!(高校3年生)

○今日は貴重なお話をして頂き、ありがとうございました。山梨県という山に囲まれた県で生活しているので、海に強い憧れを持っています。なので、今回のお話をとても楽しみにしていました。先生の「資源は自然からの贈り物」という言葉がとても印象に残りました。むやみやたらに資源を使い尽くすのではなく、この考えを常に心に留めて、日頃からなるべく資源を無駄遣いしないようにしたいと思います。海の底には多くの資源があることにとても驚きました。海だけでなく地球の素晴らしさも感じることができました。また、この海の調査を支えているロボットについても日本の技術が活きていると思いました。深海実験がとてもおもしろかったです。普段では絶対にできない経験をされているのが羨ましいです。深海生物に興味があるので途中のビデオがとても楽しかったです。たくさんの人がたずさわって行う研究なので、とても充実しているお仕事なんだと思いました。私もそんなやりがいのある職業に就きたいと思います。本日は本当にありがとうございました。(高校2年生)

○地球の7割を占めている海。JAMSTECで活躍されている正木先生が、私たちの知らない深海という新しい世界を見せてくださったこの講演は、とても貴重な体験となりました。私は文系ですが、資源とは何なのか、日本近海でもメタンハイドレードなどの海底資源があること、海底熱水活動によって海底山脈で豊富な資源が作られていることに驚きました。また、正木先生の海底に対する探査船「うらしま」を「うらちゃん」と呼んでいたりして、愛情を抱いていらっしゃることがわかりました。仕事に対する熱意がすごくかっこよかったです。私も自分のやりたいこと、仕事に将来たどりつき、正木先生のように輝く女性になりたいです。海底実験はすごく実験結果が目に見えて、海の圧力の威力を知りました。正直に言うと私は海は冷たい水のイメージがすごく強かったので、海底で300度の高温で生きている生物がいることにも本当に驚きました。カメラで見る海の映像はアリエルの世界でした。まだまだ不思議がつまっている海底、ステキだなあと心から思いました。「海底に標識がないように、人生にも標識はない」-正木先生のこの言葉のように、私も自分の人生を進んでいきたいです。(高校2年生)

 

○普段の生活からでは絶対にわからないような海の底の仕組みのお話が聞けてとてもおもしろかったです。調査期間のお話はドラマみたいでうきうきしました。良い意味で現実味と非現実味が混ざっているようで…。私は1つのことに対して熱しやすく冷めやすいタイプでとても視野が狭いので、もっといろいろなことを吸収しなければと思いました。同じ英和生で、とても輝いている正木さんの姿を見て、私ももっとがんばろうと思いました。今日はありがとうございました。(高校1年生)

 

○今日は「いつか深海でサンドイッチを」という題で講演してくださるということを聞き、「どういうことだろう?」と思いましたが、「しんかい6500」の話を聴いて、「あ、そういうことなのか」と納得しました。海は宇宙と同じくらい未知の世界で、大きな可能性が秘められているのだなと思います。また、先生はライターのお仕事もされているそうなので、理系にも文系にも携わることができるのだなと思いました。私も理系・文系に関わらず、たくさんの経験を積んで、将来好きなことができるようにしたいと思います。今日は本当にありがとうございました。(高校1年生)

 

○探査機がたくさんあり、それぞれの目的にあう機械がいくつもあるということがわかりました。資源とは自然からの贈り物でもあるが、経済性もある大切なものだということがわかりました。どんな仕事にも、「書く・読む・考える・伝える力」が必要であり、今の生活でも必要だと改めて感じました。Presentationの授業で考えたことを伝える場があるので、そういうところで身につけていきたいです。(中学3年生)

 

○さまざまな地球の深部を調査するために、いろいろな機械があるということがわかりました。私は実際に「しんかい6500」を見たことがあります。あまり大きくない印象でしたが、深海6500mまで潜ることができ、たくさんの調査をしている大事な潜水船だと思いました。深海の事は全然知りませんが、未知の場所に行って調査できる日本の技術がとてもすごいと思いました。たくさんの経験をすることが大事だと思いました。そして、たくさんの知識を得ることも大事だとわかりました。(中学3年生)

 

正木先生、どうもありがとうございました。これからのご活躍を楽しみにしています。

SSHで指導助言をしていただいています【後期】

SSHⅠの授業や自然科学同好会で、山梨英和大学や山梨大学の先生方に指導助言をしていただいています。各グループの研究内容は以下の通り。

■「ニュートンビーズとカテナリー曲線、フラクタル幾何学」の研究(SSHⅠ):指導者▶島内 宏和先生
ボールチェーンをコップから垂らして落とすと、なぜかチェーンが高く持ち上がるニュートンビーズの現象。ニュートンビーズが描く軌跡とカテナリー曲線との関係を研究しています。この日は実験を行いました。フラクタル幾何学では、複素力学系を山梨英和大学の先生に教えて頂きました。

■「Raspberry Piによる教室環境管理」の研究(SSHⅠ):指導者▶杉浦 学先生
小型で自由度の高いパーソナルコンピューターであるRaspberry Pi(ラズベリーパイ)を使用し,環境測定のためのIoT(Internet of Things)デバイスの製作をテーマに研究をすすめています。温度や湿度などの環境データを一定時間ごとに計測し,クラウド上に保存・共有する小型のデバイスを製作することで,教室環境をICTを活用して管理します。各教室の環境データを分析することで,冷房や暖房の使い方などを見直し,学校全体で環境に優しい生活をおくることを大きな目標としています。山梨英和大学の先生のご指導のもと,まずは自分たちで温度センサなどのモジュールを取り付け,温度を自動計測するデバイスを試作する実験を行いました。

■「酵母を使って環境負荷を減らす」研究(自然科学同好会):指導者▶長沼孝文先生・柳場まなさん(D1)・松本美穂さん(M2)
今年度は「土壌生息酵母を利用した廃棄物からの土壌改質材生産に関する研究」というテーマで研究を行っています。果樹王国山梨で、たくさん出る廃棄モモの果汁を栄養源として産油酵母であるリポミセスを培養し、その酵母が産生する多糖類に注目し、それを土壌の保水・保肥生を高めるものとして利用しようという研究です。9月の環境科学会でポスター発表を行い、学部生・高専生・高校生の部で見事最優秀発表賞を頂きました。

【謝辞】
ご多用の中、本校SSH事業のためにご協力をいただいております各大学の先生方に心より感謝いたします。