生徒,礼拝のひとコマ

1月2017

放送礼拝 自然科学同好会

ヨブ記12章7-10節

皆さんは「風の谷のナウシカ」という映画を見たことはありますか? 見たことがないという人はほとんどいないと思いますが、一応あらすじを紹介します。

「火の7日間」と呼ばれる戦争によって巨大産業文明が崩壊してから1000年。 錆とセラミック片に覆われた大地に、人間が吸うと死んでしまうという有毒な瘴気を出す”腐海”という菌類の森が広がっていました。戦争によって衰退した人類は、その腐海によってさらに生存を脅かされているという設定です。

映画の中で人間は、腐海を人類最強の兵器を使い焼きはらおうと試みますが、森に住む”オウム”という虫たちが森を守ろうと人間に襲いかかります。そのとき、ナウシカは「森と人間とは共に生きることはできないのか」と悩み、必死で森や虫たちの命を守ります。

私はこれまで何度かナウシカを見たことがありましたが、最近になってこの映画に込められたメッセージについて深く考えさせられるようになりました。「生きる」とはどういうことなのか。また、「自然」とは私たちにとってどのような存在なのか、そのようなことを考えるようになったのは、私が自然科学同好会で、より深く「自然」に触れるようになったからかもしれません。 自然科学同好会は、「環境科学」のテーマにそって生物・化学・物理の観点から研究をしています。 私たちはこれまで、ササラダニというダニを通して土壌環境についての研究をしてきました。ササラダニは人に害がなく、普段は落ち葉を食べて土を作ってくれるダニで、日本には1000種類くらいがいると言われています。私たちは愛宕山や富士山の土壌を採取し、そこに生息するササラダニを観察し、どの種類がどれくらいいるか数えたり計算したりします。 ダニと聞いただけでゾクゾクするという人もいるかもしれませんが、彼らがいなければ土は作られません。土がなければ植物も作物も育たないし、植物や作物がなければ私たちは生きることができません。そう考えると、私たちは小さな小さなダニのような存在によって積み上げられてきた、大きな大きな自然の中に住んでいます。

この研究を通して、私はそれまでとは違った目で「自然」を見つめることができるようになりました。そして、「自然」は命のつながりであり、人間には決して作ることができないこのようなサイクルを創られた、神様の力を知ることができました。 もちろん最初は、ダニを使った研究なんて大丈夫かな…と思っていました。それに私たちの研究は、土壌を採取したり、顕微鏡をのぞき続けるような地味で時間のかかるものですが、しかし、ササラダニと出会ったことによって、私は、自然を創造された神様の偉大さに気づくことができました。神様は大きな世界を創られ、その中に様々な生き物を創られ、それらをつなぐシステムを創られ、その中に私を創られて、今日も生きるために命を与えて下さっているのだと実感し、とても感動しました。

自然科学は理系だけのものではありません。勉強が好きな人だけの世界でもありません。「こんな現象がどうして起こるのかな」、「この不思議な力はなんだろう」という、身の回りの誰でも持つような疑問を追求していけばいいのです。皆さんも是非、自然を見回してみて下さい。そして、問いかけてみてください。きっと何かに出会えると思います。

では、もう一度今日の聖書を拝読します。

獣に尋ねるがよい、教えてくれるだろう。 空の鳥もあなたに告げるだろう。 大地に問いかけてみよ、教えてくれるだろう。 海の魚もあなたに語るだろう。 彼らはみな知っている。 主の御手がすべてを造られたことを。 すべての命あるものは、肉なる人の霊も 御手の内にあることを。

お祈りします。

神様、今日も新しい1日をお与えいただきありがとうございます。 今日は命や生きることについての御言葉を与えられました。感謝いたします 私たちは日々自分のことで精一杯ですが、ふと自然を眺めるとき、あなたを思い出すことができますように、お導きください。 このお祈りを尊き主イエス・キリストの御名を通して御前にお捧げいたします。アーメン。