生徒,礼拝のひとコマ

5月2017

放送礼拝 バスケットボール部

ローマの信徒への手紙8章18節

私たちは日々の生活の中で、様々な悩みや壁にぶつかることが多くあります。私は、幼い頃から自分にとっての困難や苦労に立ち向かおうとせず、いつも逃げてばかりいました。中学生の時、私は小学校の時のミニバスの仲間と一緒にバスケ部に入部しましたが、先輩とのいざこざや自分の練習に対する意識の低さからすぐにバスケ部を退部しました。そんな自分と決別するきっかけがほしいと考えた私は、英和高校に入学すると同時に、もう一度バスケ部に入りたいと思うようになりました。しかし、遠方から通っていることや入学前に両親と決めた、勉強のために高校に通うから部活には入らないという約束、何より中学生の時の自分の経験があって、なかなか決断することはできませんでした。中学生の時の自分と同じことを繰り返してしまうかもしれないという弱気な思いと、自分を変えたいという思いの中で葛藤し、顧問の先生や両親と何度も話し合いを重ねた結果、同じことは繰り返さないと自分に誓って、バスケ部への入部を決断しました。

入部してからは、様々な悩みにぶつかりました。私は遠方から通っていたため最後まで練習に参加できないことや、自分が思ったようにプレー出来ず悩んだことはもちろんですが、何より悩んだのが、部員との関わり方です。バスケ部では、中高一貫で練習しているため、入部当時から先輩も後輩もいるという環境に戸惑い、なかなか馴染めずにいたのを今でも覚えています。さらに、そんな私を不安にさせたのは、高3の先輩の引退でした。それまで集団をまとめた経験がなく、いつも誰かに付いて行っていた私が、気づいたら中高全体の最上級生、しかも必然的に副部長という立場になり、チームをまとめなければならなくなったことに焦りと不安しか感じることができませんでした。

その環境に馴染めないまま、私は部活で何をしていてもどこか孤独に感じていました。自分の不安を周りの環境のせいにばかりしていましたが、今思うと孤独の原因は周りだけではなかったと思います。バスケはチームスポーツです。全員の気持ちが一つになり、同じ方向を向いていなければ、誰かを感動させられるようなプレーは生まれません。仲間から見ればチームが一つになれない原因の一つに私の存在があったと思います。一緒に練習していてもどこか孤独で、いつしか練習に対する不満ばかりを募らせるようになりました。どうして私だけなのだろう、いつもそう考えていて、練習に楽しさを見出せず、何度も辞めようかと考えました。当時の私は常にネガティブ思考で、何をしても物事を良い方向に考えることができず、過去の自分がそうであったように、楽な道へと少しずつ向かっていたように思えます。そんな私を救ってくれたのは、顧問の先生方、共に闘う同級生、情けない先輩を頼りにしてくれた後輩たち、引退した先輩、私の話を聞いてくれる友人、家族、私の周りにいるたくさんの人の言葉でした。多くの人に教えてもらったのは、前向きに物事を捉え、勇気を出して伝えることの大切さと、人に頼ること、頼られることの大切さでした。誰かに頼れば、必ず自分にとってよい助言が与えられ、その一つ一つが新しい自分に生まれ変わらせてくれました。

自分に精神的余裕が生まれてくると、先輩や顧問の先生にコミュニケーションを取らずにいる後輩のことが心配になり、後輩たちが最上級生になったときに私と同じ思いをして欲しくないという思いが芽生え、新入部員を中心に、自分の方から少しずつ後輩たちともコミュニケーションを取るようになりました。後輩たちを支えているつもりが、そのことで自分を成長させてくれていたことにも気付きました。私を支えてくれた全ての人が、私にとっての恩人です。バスケ部での時間を振り返ると、この時の悩みがあったからこそ、今の自分があるのだと思います。

先日の高校総体では、県内随一の強豪校と対戦する、とても貴重なチャンスを与えられました。試合を通して、チームとしては強豪校相手に自分たちのプレーが少しでも通用するという自信につながる大きな成果を得られた一方で、自分自身はなかなか思うようなブレーができず、試合のほとんどをベンチから、満身創痍で戦う仲間の姿をただ見守ることしかできなかった自分をとても情けなく感じていました。応援に足を運んでくれた高校一年生と落合先生、校長先生、家族の声援が飛び交う中で、私はただ自分の自覚のなさを再確認し、見守るだけの辛い時間が流れました。試合中の怪我によりコートに立ちたくても立てない仲間がいて、相手チームにはベンチに入ることさえ許されない人がいて、自分が何をするべきだったのか、改めて考え直すきっかけになったと思います。

私たちに残されたのは、インターハイまでの残り僅かな練習時間のみとなりました。大きな山を何度も乗り越えた今、部員の気持ちが一つにまとまってきているのを日々の練習で強く感じることが出来ています。チームとして技術的にも精神的にも今がとてもよい状態であり、自分自身とても前向きな気持ちで日々を過ごしています。チーム一丸となって挑む目標は「勝利」です。引退を迎える私たちだけでなく、部員全員にとって、このメンバーでコートに立てるのは、インターハイが最後となります。これまでの積み重ねを信じ、共に闘った仲間を信じ、自分を信じて、これまで支えてくれた全ての人への感謝を忘れず、最後のブザーが鳴るその瞬間まで、1つのボールに必死に喰らいつきたいと思います。今の私があるのは、ここまで何度も迷惑をかけ、ぶつかり合い、一緒に戦ってくれた部員みんなのおかげです。見ている人に感動を与えられるような、英和らしいバスケを最後まで追い求めたいと思います。

私は、バスケ部に入ったことで変わることが出来ました。そのことを次のインターハイではプレーで表現し、ここまで私を支えてくれた全ての人に恩返しをするつもりで挑みます。これまで数え切れないほど悩み、そのたびに涙を流してきましたが、流した涙の分だけ成長した自分を証明し、試合に対するプレッシャーを跳ね飛ばし、これまで自分が積み重ねたもの全てをぶつけて、最後まで仲間と走り抜けたいです。そして、残された僅かな時間の中で、私にしか感じることのできない思いを、少しでも多くの人に伝えていきたいです。

お祈り

神様、今日も新しい朝をありがとうございます。礼拝を捧げる機会を与えられたことに感謝します。私たちが乗り越えた困難の分まで成長していくことができますように。今日一日、皆が安全に過ごせるようお見守りください。
 この祈り尊き主、イエスキリストのお名前を通して、御前にお捧げいたします。
アーメン。

放送礼拝 美術部

コヘレトの言葉12章1節

 私が美術部に入部してから5年が経ちました。小さい頃から絵画教室に通っていて絵を描くことが大好きだった私は、中学生になったら美術部に入るという強い思いで英和に入学したのを今でも覚えています。

美術部に入って最初に取り組んだのがUTY教育美術展でした。最初の作品は楽しく制作でき納得のいく作品ができ、また嬉しいことに良い評価も頂くことができました。後に祖母がその絵を刺繍で作ってくれて思い出深い作品でもあります。美術部として良いスタートができたと感じていました。

しかし、2年目に私の考えが大きく変えられることがありました。前年同様、UTYの作品を仕上げ提出し結果を待っていました。結果は、作品を提出した友達はみんな良い評価をもらったのに私だけ何にも引っかかりませんでした。「なんで私だけ? 何が駄目だったの?」と本当に悔しくて原因を考えました。みんなの作品と自分のを見比べて考えたら、私の中で一つの考えにたどり着きました。私に足りなかったのは、その作品を通して何を伝えたかったということです。コンセプトがなかったわけではありませんが、私の作品には伝えたい思いが込められていませんでした。その時に、「ただ楽しく作り自己満足で終わっては駄目なんだ。見てもらう人に伝わるようにしなければいけないんだ」と学びました。それからは、見てくれる人に作品に込めた思いが伝わるような、楽しんでもらえるような作品を目標に制作しています。

 ところが、今度は考えすぎて自分でどうしたいのか分からなくなってきてしまいました。「何を伝えたいの? そもそも何を描きたいの?」と。仲間が持っているそれぞれの世界観や得意分野があることが羨ましくて「どうして私には何もないんだろう」と悩みました。また、私は高校2年生の始めまで掛け持ちでダンス同好会に入っていました。姉の影響で入部しましたが、ステージで踊っていくうちに踊りで表現する楽しさを知りどんどんダンスが好きになっていき、絵を描いている時より踊っている時の方が楽しく感じました。これらのことから大好きだった美術が苦痛になりました。「さんざんやってきたんだしもうそろそろやめてもいいんじゃないかな」と辞めたいと思う時もありました。しかし、辛いのはアイデアを出す段階だけであって、大きなキャンパスに色を付けられなくなってしまうと考えると寂しくなり、またずっとやってきた美術からきっぱりと離れることもできず、もう少し頑張ってみようと思えました。

 今までを通して見つめ直すと美術部を辞めなくて良かったなと思います。悩みは今でも無くならないし技術面が一段と向上したかときかれると「はい」とは言い難いですが、多くのことを学ぶことができました。思い通りに作品ができなかったり、良い評価がもらえなかったり2つの部活の掛け持ちが大変だったりと辛いこともたくさんありましたが、これがあったからこそ私は成長することができ、良いことも悪いことも全部含めて私の青春の思い出だから、逃げずに頑張ってこれて良かったです。

 6年目を迎え、現在美術部ではUTY教育美術展の作品に取り組んでいます。この作品が高校3年生にとっては最後の作品となります。楽しく制作することはもちろん作品に込めた思いが見る人に伝わるように楽しんでもらえるように最後まで諦めずに精一杯制作していきたいです。