放送礼拝 高校宗教委員会

ヨハネによる福音書 4章23節        宗教委員会

皆さんは、『星の王子様』という本を知っていますか? ”大切なものは目に見えない”という言葉を始め、生命や愛など人生の大きな問いに答えた作品として、人々に広く知られています。 では、この本の作者であるサン=テグジュペリという人は知っているでしょうか?

サン=テグジュペリは本だけでなく数々の名言を残した人としても有名です。彼は、第一次世界大戦、第二次世界大戦を経験しています。そして苦難や悲しみ、人々の無意味な争いを知り、感じたこと、考えたことを言葉にして私達に残してくれました。今日はその中でも特に印象に残った言葉を紹介します。

【大人は誰でも、はじめは子供だった。しかし、そのことを忘れずにいる大人はいくらもいない】
当たり前のことを言っているように聞こえるかもしれません。たしかに、月日が経つにつれて昔のことを忘れてしまうのはしかたのない事です。では、サン=テグジュペリはこの言葉を通して何を伝えたかったのでしょうか。私は、たとえ時間が経っても忘れてはいけない事があると解釈しました。忘れてはいけない事、それは気持ちだと思います。日本にも”初心忘れるべからず”という言葉がありますが、私達も、初めは確かに持っていた気持ちを忘れていってしまうことがあります。

身近なことで言えば、家族や友人に対する感謝の気持ちです。私達はいつだって誰かに支えられて生きていますが、その環境に慣れ、いつしかそれが当たり前だと感じてしまいます。サン=テグジュペリの経験したことで言えば、戦争も同じです。初めは一人の生命を奪うことにも抵抗のあった人々が、戦争中には平気で何十人、何百人の命を奪っていきます。その光景が何年も続き、世界中が戦争を正当化するようになるのです。戦争はサン=テグジュペリの言葉通り、時間と共に命に対する気持ちが失われていった出来事です。

また、私達英和生は毎日必ず礼拝を捧げます。皆さんは初めて聖書を手にしたときのことを覚えていますか。私は聖書と共に過ごす英和での生活を想像してとてもワクワクしていました。ですが、最近は、毎日の礼拝に慣れてしまい、正しい姿勢で礼拝を捧げる事が出来ていませんでした。

このように、私達は常に心に留めておかなければいけない大切な事が沢山あります。そして、私がそうだったように多くの人はそれらを見失ってしまうものです。そんな時はぜひ、聖書を開いてみてください。感謝については、テサロニケの信徒への手紙一5章18節に「どんな事にも感謝しなさい」と書いてあります。また、平和についてはマタイによる福音書5章9節に「平和を実現する人々は 幸いである」とあります。礼拝に対する姿勢は今日の聖書の箇所に書かれています。ぜひ、繰り返される日常に時々足を止め、今の自分を振り返って見てください。きっと気づけることがあると思います。

お祈りします。 神様、今日も放送を通してですが礼拝から1日を始められたことに感謝します。今月はキリスト教強調月間です。一人一人が聖書を通して今の自分を見つめ直す時間が持てますように。そして、神様のみことばから多くを学ぶ機会となりますように。また、今日1日の皆の安全をお守りください。このお祈りを尊き主イエスキリストのみ名によって、み前にお捧げいたします。アーメン。