生徒会誌「楓」に寄せて

生かされている今

校長  三井 貴子

 山梨英和中学校・高等学校の今年度の教育目標は「論理的思考力を育てるⅡ」でした。日々の生活の中で、私たちは選択を迫られる場面が数多くあります。大切な事柄であればあるほど、論理的に熟慮した上で決断しないと、後々大惨事になりかねません。「論理的思考力」は私たちの実生活のあらゆる基礎となります。本校が目指す「国際的な視野に立ち、社会に貢献できる自立した女性」となるためにも不可欠な要素です。

 生徒会活動において、毎年ドラマティックな出来事がありますが、今年は特に二つの事に触れたいと思います。一つ目は隔年で実施されるウォーカソンです。体育委員会が中心となり時間をかけて準備をしてきました。山梨英和がウォーカソンを実施するに至った歴史・意義を全校で共有し、同年代または更に幼い学校に通うことができないタイやラオスの子どもたちのために、今出来る事を真剣に考えながら、朝練習などにも励んできました。ところが、今年は天候に恵まれず予備日も含め実施する事が叶いませんでした。そのため、今年は全校生徒がグリンバンクチャペルに集いフランスのドキュメンタリー映画「世界の果ての通学路」を鑑賞しました。世界には学校で学ぶために2~4時間かけて徒歩や馬で通う子どもがいることを知り、自分たちの生きる姿勢を振り返る事ができました。また、保護者の方々が心を込めて作ってくださった美味しい豚汁を感謝していただきました。実際に走る事はできませんでしたが、スポンサーの方々にもご理解を頂き、奨学金として送ることができました。尊い学びの機会でした。

 二つ目は、静岡英和と毎年実施している生徒会の二校交換会です。今年は二十年以上ぶりに東洋英和も加わり三校交換会が実現しました。今年創立百三十年を迎えた静岡英和で三校の生徒会長が学校紹介のプレゼンテーションを行い、親しく交流が出来た歴史に残る一日でした。聖書に「三つよりの糸は切れにくい(コヘレトの言葉)」とあるように三姉妹揃って、今まで以上に力強さを感じました。来年は山梨英和で三校が再会するのが楽しみです。みなさんは「神様に生かされて」います。そのことに気付き、神様から頂いた賜物を見いだし他者のために活かしていっていただきたいと心から願っています。1930年に、グリンバンク先生が、県下に先駆けて活動を開始した「校友会」が八十年以上の時を経て、現在の「生徒会」として脈々と受け継がれていることを嬉しく思います。

 山梨英和の生徒であることに誇りを持ち、校訓である「敬神・愛人・自修」を日々の生活の中で実践する一人ひとりであって欲しいと切に祈ります。