放送礼拝 バスケットボール部

コリントの信徒への手紙I 10章13節

私は小さい頃からスポーツが好きだったため、英和中学に入学した時に迷わずバスケ部に入部することを決めました。私がバスケ部に入部してから6年が経ちました。

そんな私は1年前大きな壁にぶち当たりました。高校総体の対戦相手が強豪校に決まり、自分の実力が試せるチャンスだと思い、楽しみにしていました。しかし部員は楽しみよりも不安の方が大きくなってしまい、楽しみの方が大きかったのは私と先輩だけだったと思います。楽しみと緊張の中始まった試合、私の出番は開始2分で終わりました。得意の1対1を仕掛けた瞬間、膝から今までに聞いたことのない音が聞こえ、全身の力が抜けて床に崩れ落ちました。左膝前十字靭帯断裂。スポーツ復帰まで全治9ヵ月の大怪我でした。体を動かすことが大好きな私にはすごくショックな出来事でした。どうして1番楽しみにしていた自分がこんな目に合わなければいけないのか、怪我をした自分を恨んで泣くことしか出来ませんでした。手術をするのも嫌だし、このままスポーツができないのも嫌。私の心の中では毎日葛藤が続きました。

たくさんの人から手術はした方がいいと言われ手術を受けることに決め、夏休みを病院で過ごしました。ここでの出会いが私の気持ちを明るくしてくれたのです。入院している人は年齢もスポーツもそれぞれ違いましたが、同じ痛みを経験しているためすぐに仲良くなることができました。高校の時にラグビーで日本一になった人、中田英寿と一緒にサッカーをしていた人など、たくさんの人がいていろんな話が聞けました。一緒にご飯を食べて、リハビリに行って、夜は勉強する。合宿のような1ヶ月でした。みんなで励まし合い、お互いの成長を喜びながら毎日過ごしていました。怪我を治してスポーツ復帰するという同じ目標があったからこそ頑張れたのだと思います。入院することを嫌がっていた自分が嘘のように毎日が楽しく、退院したくないほどでした。

そして入院中、自分はたくさんの人に支えられていると実感することができました。私が靭帯を切ったことを話した時一緒に泣いてくれた友人。たくさん心配してくれて送迎までしてくださった顧問の先生。一緒にバスケをすることができなくてもバスケ部の一員として認めてくれた部活の仲間。スポーツ復帰を目指し、一緒に頑張った病院の仲間。また怪我をしないように膝のことを気にかけてくれたリハビリの先生。そして 1番近くで支えてくれた両親。自分1人で頑張ったのではなく、みんなの支えがあったから、ここまで来れたと思います。

私は退院するとき、もう一度必ずコートに立つとみんなと約束しました。もう一度コートに立って思いっきりバスケをすることが1番の恩返しになると思います。今まで支えてくれた方々への感謝の気持ちをプレーで表現したいと思うようになりました。そして先日の高校総体で、私は1年ぶりに試合に出場することができました。また怪我をしないか不安で、恐怖もありました。でもそれ以上に試合に出場できることが楽しみでした。まだまだ恐怖があり、思うように自分のプレーが出せないことが何度もありましたが、怪我をしてから1年後に再びコートに立てたことを誇りに思います。

私は怪我をしたことで強くなることができました。そして自分の体を見つめ直すことができました。きっと怪我をしていなければ恐怖も痛みも考えずに今まで通りプレーできたと思います。でも、怪我をしていなければ今の自分はいません。出会うことができなかった人もたくさんいます。今では怪我をしてよかったと思えるようになりました。神様が私なら乗り越えられると信じて与えてくださった試練だったのだと思います。試練は神様からのメッセージなのだと思いました。これから先もっと辛いことがあったとしても出会いを大切にし、壁を乗り越えた後には必ず成長できると信じて自分らしく乗り越えていきたいです。引退まで残り1試合。チーム全体としても気持ちが1つになってきているのを感じます。自分を信じて、自分をキャプテンと認めてくれる仲間を信じて、勝利に向かって、最後の1秒までボールを追いかけたいと思います。支えてくれた方々への感謝の気持ちを忘れずに、大きな壁を乗り越えた自分にしかできないプレーをしたいです。