中学2年生がイラクの方からお話を聞きました

中学2年生がイラクからゲストをお迎えし、学年テーマ「隣人」についてより深く考える特別授業「イラクの子どもたちが心を開ける場所を作る」を行いました。

ゲストは、アリー・ジャバリさんです。イラクのキルクーク市で、紛争の影響を受けている子どもたちやその親たち、学校の先生や住民のために、紛争や対立、平和や共生についてワークショップを多く実施している団体「インサーン(アラビア語で「人間」の意味)」を設立した方です。主に「平和のひろば(Peace Yard)」の活動のお話を聞きました。日本国際ボランティアセンター イラク事業担当のガムラ・リファイさん、本校講師の清水俊弘先生が通訳してくれました。

2003年3月、イラク戦争が勃発し、何もかもが大きく変わってしまいました。民族の違いが原因で争いが絶えなくなり、2005年には宗派対立が悪化し、イラク人同士が殺し合うような環境となってしまいました。自分が子どもだった頃のように、自分の子どもたちにも平和で近所の子どもたちが一緒に遊べるようになってほしい、子どもたちを守りたい!というアリーさんの思いが「平和のひろば」のきっかけになりました。キルクーク市内にはクルド人やアラブ人など様々なコミュニティーがあり、「平和のひろば」の活動は、最初のうちは、民族が違えば話をしない、一緒に座らない子どもたちばかりだったそうです。ここにいるのは同じ子どもだよ、どの民族かは重要ではないんだよ、と伝え、一緒に絵を描いたり、手紙を書いたり、握手したり、ハグしたりするうちに、互いにわかり合うようになっていったそうです。

「未来には何が起こるかわからない。」「親や国がやってくれるのを待つより、自分でやる。自分で動く。」というアリーさんの言葉が印象に残りました。講演後、生徒たちは「平和のひろば」の子どもたちに絵やメッセージをかいて、アリーさんにお渡ししました。

 

生徒の感想より

・今回の国際理解教育特別授業での講演を聞いて、一番思ったことは、考えるだけでなく、行動に移すのが大切だ、ということです。私の中では「イラク」と聞くと悪いイメージを持っていましたが、この講演を聞いて、イメージがガラッと変わりました。大きな問題も起こっている中、行動に移し、「平和」のために努力する人々がいることを知り、とてもすごいことだと思いました。

・イラク戦争に限らず、争いは必ず、大切なものを失うのだと再認識しました。幼い子どもたちが学び、育っていくことは当たり前のようでいて、とてもありがたいことだと思いました。戦争によって、罪なき人の未来が閉ざされていくのは平等ではないと思いました。世界中誰もが幸せということはできないのかもしれませんが、少数の幸せが多数の不幸につながることは、少なからず変えていけると思います。20年、30年後の未来を担っていく人たちの一人として、このようなことも見て見ぬふりをしないようにしていきたいです。

 

 

 

 

 

山梨日日新聞2018.11.5付