2019年12月21日(土)14:00~15:30、YCC県民文化ホール(山梨県立県民文化ホール)大ホールにおいて、山梨英和学院創立130周年記念行事の最後となる「ALL山梨英和学院クリスマス礼拝」が行われました。
130年前に生徒6人の女学校から始まった山梨英和学院は、今や、大学院、大学、高校、中学校、3つの認定こども園を持つ総合学園、山梨英和学院となりました。
0歳児から成人の大学院生まで、山梨英和で遊び、育ち、学び、研究する全ての園児、生徒、学生、院生と、同窓生、保護者、教職員、そして広く一般の方々が一堂に集い、御子イエス・キリストのお誕生をお祝いする礼拝を持つことができました。
大ホールはほぼ満席となり、山梨英和学院全体の一体感を味わうと共に、一般の方々には山梨英和学院の持つキリスト教主義学校ならではの厳粛な雰囲気を味わっていただく機会にもなりました。
創立130周年記念行事は終了いたしましたが、山梨英和学院は、これからも地域に対して、校訓「敬神・愛人・自修」に依って立つ、山梨英和学院ならではの園児、生徒、学生ひとり一人の人格を尊重する保育、教育、研究を提供してまいります。今後もご支援をお願いいたします。
2019年12月21日(土)、YCC県民文化ホール(大ホール)にて、こども園、中学校・高等学校、大学・大学院、同窓会、保護者、教職員の「ALL山梨英和」が集うクリスマス礼拝を行います。
【130周年記念事業】ALL山梨英和学院クリスマス礼拝
日 時:2019年12月21日(土)開場13:30/開始 14:00
会 場:YCC県民文化ホール (大ホール)
山梨県甲府市寿町26-1 TEL:055-228-9131(代表)
申 込:不要
入 場:無料
*一般の方々の参加も歓迎します。
*当日は駐車場の混雑が予想されます。車でお越しの場合はできるだけ乗り合わせてお越しいただくか公共交通機関等をご利用ください。
【問合せ先】山梨英和学院法人本部 055-223-6012
中村哲先生のご逝去の報に接して心から哀悼の意を表します。
中村哲先生は去る8月31日の山梨英和学院創立130周年記念講演会の講師としてお招きしたばかりでした。
中村哲先生は講演テーマであり創立130周年記念の標語でもある「平和を実現する人々は幸いである」(マタイによる福音書5章9節)の言葉をまさに体現する方でした。
アフガニスタンにおけるソ連侵攻以前から現在に至るまでの長きに亘るその活動は、医療支援事業、井戸事業、食料配給事業、大規模灌漑事業と多岐にわたり、延べ100万人にも及ぶ現地の人々の命を救ってきました。
それは多くの困難に遭いながらも、現地の方々の信頼を得た上で愛情と忍耐を持って活動してこられた尊い働きの成果であります。これまで現地の人々にどれ程多くの喜びと希望を与えてきたことでしょうか。あらためてその働きの大きさと尊さを思わずにはいられません。
中村哲先生はご講演で、まだ仕事は途上であると語っておられたので、このような痛ましい形で天に召されることになり、どんなにか心残りであったと思います。
しかし、「平和を実現する人々は幸いである」の言葉のとおり、アフガニスタンの地において数多くの「平和」を実現されて来られた中村哲先生のご生涯は、まことに幸いなご生涯であったと思います。
新約聖書ヨハネによる福音書12章24節には「一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ。」とあります。
先生を失ったことは大きな損失です。しかし、アフガニスタンにおける事業は残されたペシャワール会の方々と共に、現地のアフガニスタンの人々の手によって確実に継続されていくことでしょう。また、一方で、講演を聞き訃報を聞いた私たちは、各々働きの場、活動するフィールドは違っても、個々人が置かれた場所でどのように「平和」の実現を成し得るかを考えさせられる事となりました。その意味で私たちは中村先生の死を無駄にしてはならないと思います。
中村先生はキリスト教の信仰を持った方でした。私たちは「敬神 愛人 自修」を校訓に掲げ、キリスト教信仰に基づく人間教育をこれまで行いこれからも行ってまいります。中村先生が持たれた理想とその生き方は、山梨英和学院のこれからの教育にとって大きな道標となることは間違いありません。
最後に、残されたご遺族とペシャワール会のご関係の皆様の深い悲しみが少しでも早く癒されることを心よりお祈りいたします。
山梨英和学院 理事長・院長 ギッシュ・ジョージ
教職員・同窓生・学生の皆様
10月19日(土)に予定していた創立130周年記念行事「笹子峠を歩いて越える会」は、台風19号の影響による遊歩道の危険な状況と当日の天気予報が高い降水確率であることから、実施は困難であると判断して中止することといたしました。
初代校長ウィントミュート先生が、ひとり歩いて急峻な峠を越えて来たことを覚え、同じ足跡を辿り、山梨英和の創立期に思いを馳せようとの創立130周年に相応しい計画でしたので中止となる事は本当に残念に思います。また、楽しみにしてくださっていた方々には大変申し訳なく思います。
今回の計画は中止となりますが、改めて実施できることを願っています。
どうかその時を楽しみにしていただきますようにお願いいたします。
8月31日、YCC県民文化ホール(小ホール)において、中村哲先生(PMS総院長、ペシャワール会現地代表)を講師にお招きし、約400名の来場者を得て、山梨英和学院創立130周年記念講演会が開催されました。
中村先生は、アフガニスタンにおいて、ソ連軍の侵攻以前から現在に至るまで、医療支援事業、井戸事業、食料配給事業、大規模灌漑事業を行い、延べ100万人にも及ぶ人々の命を守る活動をされてきた方です。
この度、山梨英和学院の創立130周年記念講演会を開催するにあたり、中村先生こそ、創立130周年記念事業の標語「平和を実現する人々は幸いである」をまさに体現する方であるとの思いから講師としてお招きいたしました。
講演会は、中村先生の活動を紹介したDVD「アフガニスタン用水路が運ぶ恵みと平和」の上映、中村先生ご自身による講演、そして良い質問が多く充実した内容となった質疑応答と、合計2時間15分を要しましたが、会場にいる者すべてに感動を与えたすばらしい講演会となりました。
あらためて中村先生を講師にお招きできたことに深く感謝を覚えると共に、中村先生の活動への支援と「平和」への思いとを新たにしたひと時となりました。
講演に先立ってのDVD上演
山梨英和大学菊野学長による主催者あいさつ
講演される中村哲先生
会場の様子
質疑応答の様子
テーマ:「平和を実現する人々は幸いである」
日 時:8月31日(土) 13:00~15:15
会 場:YCC県民文化ホール 小ホール
期 間:8月6日(火)~31日(土)
場 所:YCC県民文化ホール 展示コーナー
1889年、山梨英和学院はカナダメソジスト婦人宣教師会が派遣した若い女性宣教師と甲府教会信徒や地域の指導者たちの協力によって、女子のための小さな学校としてスタートしました。
「全ての人間が、神に愛された大切な存在である」というイエス・キリストのもたらした福音に基づく私たちの教育理念は、130年間この地に根付き、今や3つのこども園と女子校である中学校・高等学校、そしてリベラル・アーツを目指す共学の大学を擁するまでになりました。
130周年の節目を迎える今、山梨英和学院は、これまでの歩みを基礎としながらも、未来に目を向け、全ての園児、生徒、学生、そして教職員が協働して進んで行かなければなりません。
3つの幼保連携型認定こども園では、保育教諭たち一人ひとりが心を込めた質の高い幼児教育・保育を行うことにより、こどもとの信頼関係を深めるように努めています。こどもたちが遊びを中心とする集団生活を通して自分に対する自信を深め、他者への心配りを学びつつ、豊かな賜物を育むことが幼児教育・保育の最も大切な事であると信じ、そのためのプログラムを更に充実させてまいります。これはカナダの女性宣教師たちの目指していた幼児教育の姿でもありました。
なお、こどもたちが学び成長するためのより安全な環境を保つため、施設・設備更新も怠らずに続けてまいります。
中学生、高校生という多感な年代にあって、生徒たちは、将来、責任あるグローバル市民へと成長するために、知識から学び、行動から学び、他者との交流から学んでいます。その証として、山梨英和中高はユネスコ憲章に示された理念を現場で実践する学校である「ユネスコ・スクール」に認定されており、また、2013年度から6年間、先進的な理数教育を実施するスーパーサイエンスハイスクール(いわゆるSSH)の指定を受けました。中学高校の施設・設備面は大きな転機を迎えています。現在の校舎が建てられて22年、ここで初めて大規模改修を行います。
この改修によって、現在は分離している中高の校舎を一体化し、一つの統一したキャンパスに衣替えします。同時に、最新のアクティブラーニング環境、ICT教育環境、快適な学びの環境を整えます。また、更なる発展のために次の段階で計画しているのは、海外の学生向けに充実したプログラムを用意し、国際的な教育環境をも拡大してゆくことです。
大学では、役立つ社会人となるために、思考力において成熟するだけでなく、他にも必要な基礎的能力を伸ばすように、それぞれの学生を促してゆきます。とりわけ、グローバル社会において必須である、日本語と外国語の適切なコミュニケーション力を涵養するよう努力がなされています。また、再建された国際交流室がこれまで以上に海外の学生にとって魅力あるものとなり、在学生と交流を深めるだけでなく、これがきっかけとなって、在学生が日本から海外留学する機会となることをも期待しています。また、地域社会に開かれた教養講座であるメイプルカレッジを更に拡充します。その一つとして社会貢献講座も開始しています。
施設・設備面では、キャンパスライフを更に豊かにする学生向けの設備を改善する計画を進めていきます。
以上のように、山梨英和学院が提供している教育の全ての段階で、最新の教育とその環境を提供することと同時に、すべての園児、生徒、学生に対し、思考における成熟と、知識習得における成長を、個別に促すこれまでの良き伝統も大切にしていきます。
今、130年間の誇るべき伝統を創り守り引き継いできてくださった先達への感謝を覚えながら、山梨英和学院は、常に新しい道をも追求してまいります。
この変化の急激な社会において必要なのは、柔軟な指導力であることは間違いありません。そのため、すぐそこまで来ている人工知能(AI)の波をも確実に制御し有効に利用する人間を育てることを目標としてまいります。今、問題となっている「少子高齢化」と共に、近い将来に「多文化共生」の新しい社会構造というもう一つの大波が寄せてきます。この新しい時代に備えることが、山梨英和学院の発展の次の段階で、私たちの直面するやりがいある「将来へのチャレンジ」となっていきます。