2016年04月06日
教育・研究
本多明生准教授(心理学)、杉山歩准教授(サービス科学)、長澤瑞奈さん(2016年3月卒業)が、「友人との温泉入浴による体験共有効果」に関する実験的調査を行いました。
これは、女子大学生を対象として、(1)温泉に入浴することが気分にどのような影響を及ぼすのか、(2)一人で温泉に入浴するか、それとも友人と一緒に温泉に入浴するのかによって、気分への影響の程度が異なるのかを実験的に調べたもので、2015年11月中旬から12 月上旬に、源泉湯 燈屋(甲府市上阿原町 代表取締役社長 氏原敦)様の協力を得て実施されました。
実験の結果、(1)一人で温泉に入浴すること、友人と一緒に入浴することは、共通して、疲労や抑うつの低減、活力の上昇などの気分改善効果をもたらすこと、(2)その効果の大きさは一人で温泉入浴するか、友人と一緒に温泉入浴するかによって違いはないこと、そして(3)友人と一緒の温泉入浴には友好的な気分を特異的に高める効果があることが確認されました。
現在、日本の温泉文化は、世界に注目されています。この調査は、山梨県が誇る温泉資源を題材として、友人と一緒に温泉に入浴すること(いわゆる「裸の付き合い」)には、気分を改善するだけではなく、友情を育む働きがあることをはじめて実験的に明らかにした特色あるものです。
本研究結果は、2016年7月24日から29日にパシフィコ横浜で開催される「第31 回国際心理学会議(31st International Congress of Psychology)」で発表されます。
なお、この実験調査に関する記事が、山梨日日新聞(2016年4月6日付2版26面)「社会」に紹介されました。
【YEC PRESS RELEASE】 「温泉での「裸の付き合い」には友情を育む機能があることを実証」