130周年記念事業



創立130周年にあたり、建学の精神とこれまでの歴史を確認し、創立者をはじめ多くの先達への感謝を覚え、山梨英和学院のさらなる発展を祈りつつ記念事業を実施いたします。 また、この機会に、あらためて「山梨英和学院の魅力ある質の高い教育」を発信したいと願っております。

ごあいさつ

校訓を胸に刻んで

山梨英和学院理事長・院長 ギッシュ・ジョージ

山梨英和学院理事長・院長 ギッシュ・ジョージ山梨英和学院が創立130周年を迎えることができましたことを父なる神に感謝いたします。この記念すべき年に神の支えをいただきながら皆さまと共に委託されている責任を負わせていただいていることを真剣に受けとめています。

1889年に創立者達の篤き信仰と祈りから始まった「キリスト教に基づく人間教育」は、130年もの長い間、様々な困難に遭いながらも先人達の祈願と努力によって脈々と受け継がれてまいりました。初代校長サラ・アグネス・ウイントミュート(1864~1945)が示した教育目標は、「生徒たちをキリストの下に導き、キリストの精神をもって、生徒たちがそれぞれの家庭を清く美しく幸福に作り変えるとともに、社会に対しては奉仕することの尊さと、そのための能力を身につけさせること」でした。

この教育の精神は、校訓「敬神・愛人・自修」のとおり、隣人や社会に対して愛を持って仕えることのできる自立した人間を育てる教育です。

私は、創立当時と同様に、いやむしろ今の時代だからこそ、山梨英和の教育がこの山梨の地にあって必要とされていることを確信します。

少子化が進む困難な時代を迎えた130周年のこの時、私たち山梨英和の関係者は、創立時から130周年へと伝えられてきた、更に150周年また200周年の将来へも伝えられていく、変わることのない校訓を胸に刻みつつ、時代の要請と社会のニーズに応えることを怠らず、山梨英和らしい個性と特色を持った魅力ある教育事業をこれまで以上に進展させていく覚悟です。

これまでの皆様方の山梨英和に対するお支えとお祈りに心より感謝申し上げますと共に、引き続きご支援とお祈りを賜りますようお願い申し上げます。

130周年記念に際して

山梨英和大学学長・菊野 一雄

山梨英和大学学長・菊野 一雄山梨県唯一のキリスト教に基づく学校法人・山梨英和学院がこの度130周年を迎えることは、誠に喜ばしく誇らしいことと思います。山梨英和大学は1966年に創立した短期大学を継承し、2002年に開学されました。

今般、学院創立130周年、大学創立17年に際して、改めて建学の原点に立ち返り、「敬神・愛人・自修」の校訓に基づいて、キリスト教の精神に立脚した伝統と文化を持つ大学として、持続性のある自己変革と新たな挑戦を推進したいと思っております。 昨今の大学を取り巻く厳しい社会状況を乗り切るために、大学の経営・組織の改革と教育の充実に向けて、「選択(無駄排除)と集中(コアコンピタンスの精査)」のキャッチフレーズのもとに新しい将来構想を立て、既に2017年度より中長期経営計画(1.少子化対策、2.高齢化対策、3.国際化対策、4.地方創生対策)の立案と実行を図って来ました。先ず2017年度は少子化対策( 入試広報活動の充実化による入学者の確保) に重点を置き、94名まで減っていた入学者数を177名まで回復しました。

2018年度には高齢化対策(メイプルカレッジの改革)と国際化対策(国際交流室の設置と英語教育の抜本的改革の立案)を実施しました。

2019年以降は地方創生活動(ステークホルダーとの協働による就職活動の充実化など)やカリキュラムの新たな再編成のためにカリキュラム検討委員会の発案により「ゼミの英和(4年間必修)」、「英語教育の抜本的改革」、「高大連携による入学前教育の充実」、「アセンブリー」、「海外からの留学生の増加と支援体制の強化」、「海外留学先の開拓」、「就職活動の指導・支援体制の強化」、「公認心理師養成コースの新設」、「他大学との包括的連携協定の強化」、「メイプルカレッジの改組と社会的貢献活動の活性化」などを通じて受験生・保護者・就職先企業をはじめ多くの方々に対して、より魅力のある大学になることを願って止みません。

「未来への礎プロジェクト」

山梨英和中学校・高等学校 校長 三井 貴子

山梨英和中学校・高等学校 校長 三井 貴子山梨英和学院が創立130周年を迎えるにあたり、これまでの歩みの尊さを感謝と共に痛感しております。山梨の地に神が種を蒔いてくださり、キリスト教信仰を土台として山梨英和女学校はわずか6人の生徒で開校しました。「キリスト教主義学校」「女子校」はいずれも県内初であり、大きな存在意義がありました。この130年間幾多の困難に直面しながらも信仰と祈りによって支えられ今日に至っています。

歴史を振り返ると、建学の精神を中心に据え、それぞれの時代の先駆的な教育を導入し、常に挑戦し続けてきた先人たちの偉大なお働きに頭が下がります。近年では、これまでの英語教育、国際理解教育の取り組みが評価され、2012年にユネスコスクールに指定されました。この指定により生徒たちの活躍の場も更に国際的に広がっています。また、ICT教育、理数教育にも力を注ぎ、2013年から6年間SSH(スーパーサイエンスハイスクール)に指定されました。

この間、中学1年生から高校3年生まで全生徒が「環境」をテーマに「探究活動」に取り組み、「つながる力・伝える力・みずから学ぶ力」を育みました。

創立130周年記念事業として、中高では『未来への礎プロジェクト』に取り組んでいます。現在の中学校校舎を大規模改修し、中高の校舎統一を図ります。「主体的・対話的で深い学び」を実現可能にし、生徒たちが快適に学べる学習空間を創出します。この事業は「神様からいただいた個々の賜物を見いだし他者のために用いる」ための土台としての「生徒の未来の礎を築く」という祈りを込めて『山梨英和中学校・高等学校未来への礎プロジェクト』と致しました。

これからも日々の礼拝を大切に守り、校訓である「敬神・愛人・自修」を重んじた山梨英和の教育を引き継いでいきたいと思います。

未来に向けて振り返る

山梨英和こども園 園長 大木 正人

山梨英和こども園 園長 大木 正人10年前に刊行された『山梨英和学院120年史』は、「年表を主体として、各種データを整理・配列した上で、山梨英和学院が発足する以前の1859年に開始された、わが国のプロテスタント諸教会の歴史を前史として」、山梨英和の中高、幼稚園、短大・大学の順に「全体の流れを捉え易くする歴史記述を試みる」大部なものでした。今回刊行する130周年記念小冊子は、その後の歩みを未来に向けて振り返る思いでまとめられた、ささやかですが各部門の祈りが込められた一冊です。

ところで、先の『120年史』に前園長は次のような一文を寄せていました。 『今、こうして、人と人との繋がりが薄れ不安や孤独を一人で耐えながら生きている人々の多い社会だからこそ、子供たちと、子供たちの生活する家庭にもキリストによる真の平和を述べ伝え実践して行くことが、私たち山梨英和学院の幼稚園の存在の根拠である(中略) 。山梨英和学院120年の経験と伝統をふまて子供を中心に親も祖父母も安心して集い、互いに人と人との繋がりを紡いで行ける場としての幼稚園を目指していきたいと思います。』

今回の冊子の作成は、幼稚園にとっては、-今は幼保連携型認定こども園ですが、そして、そのことこそがこの10年における最も大きな出来事ですが-、「子供を中心に安心して集い、互いに人と人との繋がりを紡いで行ける場」でありたいという思いに、この10年間で、はたしてどれくらい近づくことができたか。そして「真の平和を述べ伝え実践して行くこと」ができたか。それを振り返る貴重な機会でした。小冊子という性格上、報告はとても簡略なものに過ぎませんが、皆様のご高覧に供することで貴重な意見をいただきながら、今後のキリスト教保育に生かしていきたいと願っています。

ロゴマーク

山梨英和 130周年記念ロゴマーク創立130周年のロゴマークは、中高の美術科の遠藤香穂里教諭の手によるもので、校訓「敬神・愛人・自修」の英訳と校章をあしらったデザインです。キャッチコピーは、敢えて聖書の言葉から選び、新約聖書マタイによる福音書5章9節「平和を実現する人々は幸いである」といたしました。初代校長ミス・ウィントミュート女史から脈々と受けつがれている山梨英和の教育の根底にある「平和」への強い想いの確認のためです。この聖句は2018年~2019年の山梨英和学院の年度聖句でもあります。

記念事業・イベント

1.山梨英和中学校・高等学校「未来への礎プロジェクト」と記念募金

『未来への礎プロジェクト』と銘打ち、中高6学年共存一体化教育の実施と、アクティブラーニング、最先端ICT環境など最新の教育環境を整備するために中学校校舎の大幅な改修工事を実施いたします。併せてその資金の一部を賄うための記念募金を開始しています。

2.130周年記念誌

120周年からの10年を振り返り、今を見つめ、将来を展望するコンパクトな記念誌としました。現在の山梨英和学院を知っていただけるものです。

3.山梨英和学院史料室展示  7月16日(火)~26日(金)

山梨県立図書館イベントスペースにて「山梨における西洋の受容と山梨英和の創立」をテーマとした展示を行います。展示期間中の7月20日(土)には、図書館多目的ホールにて東京女子大学小檜山ルイ教授による本展示に関わる興味深い講演会も行います。また、この展示は、中学校・高等学校と大学においても年度内に行う予定であり、その開催時期は別途お知らせします。

4.記念講演会  8月31日(土)

YCC県民文化ホール小ホールにて、アフガニスタンで人道援助活動に取り組んでいるペシャワール会現地代表で医師の中村哲氏による講演会を開催いたします。中村氏の取り組みは、130周年記念のキャッチコピー「平和を実現する人々は幸いである」を体現するものであり、最も相応しい講演者であると言えます。

5.笹子峠を歩いて越える会  10月19日(土)

初代校長ミス・ウィントミュート女史が徒歩で笹子峠を越えて来たことを覚えて、同じ道を歩きその足跡を辿るイベントを実施いたします。

6.ALL山梨英和学院クリスマス礼拝  12月21日(土)

YCC県民文化ホール大ホールにて、こども園、中学校・高等学校、大学・大学院、同窓会、保護者、教職員のALL山梨英和が集うクリスマス礼拝を行います。一般の方々の参加も歓迎します。

ページの先頭へ戻る