『野の花がどのように育つのか、注意して⾒なさい。』(マタイによる福⾳書6章28節)2025年5月保育聖句
『野の花がどのように育つのか、注意して⾒なさい。』(マタイによる福⾳書6章28節)
新年度がスタートし、1ヶ⽉が経とうとしています。4⽉は新しい⽣活に慣れない⼦どもたちが、⼀⽇⼀⽇葛藤しながら頑張っている様⼦を⾒て、素直に「すごいな〜」と感動しています。私⾃⾝も、この4⽉から⼭梨英和の3つのこども園に仲間⼊りさせていただきました。これまでは⻑く⼭梨英和中学校・⾼等学校におりましたので、全てが新鮮で発⾒と感動の連続です。私の3⼈の⼦どもが⼭梨英和幼稚園(現カートメルこども園)でお世話になってから20年以上の年⽉が流れましたが、最近はあの頃を思い出し、⺟親として未熟であった⾃分⾃⾝を振り返っています。
今⽉の聖句には「野の花がどのように育つか、注意して⾒なさい。」(マタイによる福⾳書6章28節)とあります。4⽉に⼦どもたちが歌っていた「こどもさんびか87番」の歌詞は次のようになっています。「草の芽、⽊の芽が⽬を覚まし、ぽっかりお顔、出しました。歌いましょう、祝いましょう。嬉しい、嬉しいイースター」これはイースターをお祝いする讃美歌ですが、この歌詞の中に⾃然が⾒事に描写され季節感を感じることができます。こども讃美歌は、わかりやすいシンプルな⾔葉で、神様が創造された⾃然や神様の愛を端的に表現していて、私にとっては⼤⼈の讃美歌よりも⼼に響くのです。
5 ⽉は⽐較的穏やかな気候で、新緑が眩しい季節です。4⽉も後半には、⼦どもたちがお花や植物、⾍などと楽しみながら触れ合っている様⼦を⽬にしました。神様が創造された⾃然は、それぞれ違う特徴があり、どれも本当に素敵だなと思います。⼦どもたちは、⼤⼈が⾒過ごしてしまうような些細なことにも、⽬を注いでいます。
先⽇、⼦どもたちが描いたお花や⾍などの絵を⾒て、私は⾔葉を失いました。花の特徴をしっかり捉え、⾍などは触覚や⾜の本数までも的確に描かれていたのでした。聖書の⾔葉にあるように、⼦どもたちは⾃然の中で発⾒したものを、注意して観察し、それをきちんと表現する事ができている事実に脱帽しました。
聖書には『野の花がどのように育つか、注意して⾒なさい』と書いてあります。動かない野の花がどうして育つのでしょうか。それは、神様が創造された⾃然の中で蝶などの昆⾍との共存によって花を咲かせることが可能になります。神様はこのように、野の花といった⼩さな存在にも⽬を向け⼤切に育ててくださいます。私たち⼈間は、物質的なことばかりに⽬を留めて、あれこれ⼼配しがちですが、神様の創造物である⾃然の美しさや、神様の恵に⼼を留めるべきだと、聖書は語っています。
⼦どもが純粋に持っている視点を⼤切に、⼤⼈も共にその視点を育てていきたいと⼼から願っています。
園⻑ 三井 貴⼦