終戦80年を覚えての祈り
山梨英和学院の礎であり、かしらであるイエス・キリストの神様、
日本基督教教団の関係学校として8月第1主日の平和聖日(8月3日)を前に、わたしたちは主にある平和の実現を祈り、願います。
今年は先の戦争が終結して80年を迎えます。山梨英和学院が立てられている甲府の地では、終戦を迎える前月の7月、空襲によって千名を超える死者、千人をこえる負傷者がでました。そのことも含めて、先の戦争は内外に多くの犠牲と悲しみをもたらして終結しました。戦争の惨禍を思い、わたしたちは平和の尊さとその実現を心から祈り、願います。
山梨英和学院の建学の精神の基である神様の御子イエス・キリストは、宣教の始めに「平和を実現する人々は、幸いである」と語られました(マタイ福音書5章9節)。最後の夜にはゲツセマネで「剣を取る者は皆、剣で滅びる」と諫められました(26章52節)。そして、「わたしは、平和をあなたがたに残し、わたしの平和を与える」と約束してくださいました。先の戦争の終結から80年を迎えた今日、わたしたちは御子イエス・キリストの思いが平和にあることをひとしお強く思います。
願わくは、わたしたちの歩みがイエス・キリストの御旨にかなったものとなり、平和を実現するものとなれますように。今、世界にある紛争と対立、戦争によって多くの命が奪われている現実を乗り越える知恵と勇気を、信仰と希望と愛をわたしたちにお与えください。
「主よ、平和をわたしたちにお授けください。わたしたちのすべての業を成し遂げてくださるのはあなたです」(イザヤ書 26章12節)。イエス・キリストを礎とし、またかしらとしていただく山梨英和学院においてなされる一つ一つの業が、キリストの平和を指し示し、証し、実現するものとなりますように、関わり、集う一人一人をこれからも守り、導き、お支えください。
主にある平安、神の平和が世にあるすべてのものにありますように。
わたしたちの主、神様の御子イエス・キリストのお名前によって祈ります。アーメン。
山梨英和学院 院長 大木正人