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カテゴリ:園長通信 投稿日:2020/10/01

「いかに楽しいことでしょう。主に感謝をささげることは」2020年10月保育聖句

いかに楽しいことでしょう。主に感謝をささげることは。

                                                                                       詩編 第92編2節より

8年あまり前、園長として3園で仕事をするようになって気付かされたのは、「楽しむ」ということが幼児教育の場面ではとても大切にされているということでした。幼い人達が心から「楽しい」と感じ「楽しむ」経験を重ねられるようにする。それが幼子の心身を育てる。そのことを先生方の様々な場面での振る舞いや言葉がけ、諸活動の実践を通して教えられました。幼い人達が心から楽しいと感じ、楽しむためには教師のみならず周囲の大人達の細やかな心配りや見守り、工夫が大切です。それは私達自身が子供達の成長を喜び、祝い、楽しむためにも必要なことです。以前読んだ、「『苦しむ』『楽しむ』楽すると楽しくならない」という文章にこんな一節があります。

 

   アメリカの心理学者アルバート・エリスという人が「A+B=C」という方程式 を立てた。AはActivating Events(現実の出来事)、BはBelief(信念、信仰)、CはConsequence(結果)、つまり現実に起こっている出来事は単なる出来事にしか過ぎないが、それを見る人間の受け止め方次第で結果は違ったものになってくるというのだ。(中略) 人生の出来事も、自分がどう受け止めるか、自分の受け止め方や関わり方で色々違ったものになってくる。近藤裕という人が『ジョイの法則』という本の中で、「楽しく生きるということは楽することじゃないんです。楽していたら楽しく生きられませんよ。楽しく生きるためには、しなきゃならないことがいくつもあるんです。でもそれを、辛いと思ってやるんじゃなく、楽しみながらやるんです。しなきゃいけないこと、それは自分が変わるためのもの、自分が成長するためのものですから、その変化、成長を期待し、体験できるから楽しいんですね。〈楽しく生きる〉ことは楽することではない。だけど、〈楽しく生きる〉と楽になってくるんです。(中略) Enjoy(楽しむ)は、en(入れる)joy(喜び)で、喜びのないところに喜びを入れていくのがEnjoyだ」と言っておられる。 

春名康範 著『生きる力』日本キリスト教団出版局より

 幼い人達の成長を見守り、それに関わることは喜ばしいものですが、時に辛く厳しいこともあります。しかしそれは自分が成長する機会であり、何よりも幼子の変化、成長を体験できるただ一度きりの、唯一無二の貴重な時でもあります。A+B=C。現実に起こる出来事に喜びを入れることを可能にするのは私達のBeliefです。今月の保育主題の聖句にある、私達の心弾む「楽しさ」の拠り所、根底には、すべてを支え配慮して下さっている神様への信頼、感謝があります。そのことを心に留めるとき、私達もまた現実に向き合い、引き受ける力は強められ、確かなものとなると信じます。

園長 大木正人

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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