強く、雄々しくあれ(ヨシュア記1:5~6)2023年3月保育聖句
『強く、雄々しくあれ。』
一生の間、あなたの行く手に立ちはだかる者はないであろう。わたしはモーセと共にいたように、あなたと共にいる。あなたを見放すことも、見捨てることもない。強く、雄々しくあれ。あなたは、わたしが先祖たちに与えると誓った土地を、この民に継がせる者である。(ヨシュア記 1章5節~6節) |
とうとう、本年度も残すところあと1か月となりました。4月のスタート時に比べると、子供たちはそれぞれのクラスで、たくさんの仲間に囲まれて、多くのことを学び、大きく成長しました。特にかえで組(年長組)の子供たちは、各園の最高学年として、素晴らしいリーダーシップを発揮し、素晴らしい活躍を見せてくれました。
また、2月に各園で実施された発表会では、全園児が熱のこもった歌、ダンス、劇、発表等を見せてくれました。ダグラスこども園では、カラスのパン屋さんをテーマに、チョコ・リンゴ・おもち・レモンという縦割りグループに分かれ、素晴らしい劇、クラス発表を披露してくれました。カートメルこども園では、うさぎ、はと、ゆり、かえで組の園児が「さるかに合戦」を演じました。また、クラスごとに歌、合奏、手話の歌などを保護者に見ていただくことができました。プレストンこども園では、ホサナ組(0歳~2歳)が劇『3匹のヤギのガラガラドン』を、はと組は劇『イカ太郎』を、ゆり組は劇『アリとキリギリス』を熱演しました。かえで組は、SDGsをテーマに「私たちにできること」をそれぞれのグループで考え、自作のパネルを用いてわかりやすく発表し、SDGsの合唱で締めくくりました。私が今回見ることができたのは、ほんの一部でしたが、とても心を打たれました。もちろん、そこには担当の先生方の力が大きく働いていることは間違いありませんが、最終的には子供たちが目的意識を持ち、みんなで活動することの意義、友だちと一つのことを作り上げるよろこびをしっかりと理解して取り組めたことは大きな成果だったと思います。
ダグラスこども園は18日、プレストンこども園は20日、カートメルこども園は21日にそれぞれ卒園式が行われ、かえで組の子供たちは、小学校という新たな学びの場へ進学していきます。個性豊かなかえで組のみなさんと出会えたこと、みなさんから多くのことを学んだことを心から感謝します。また、かえで組以外の在園の子供たちも1つずつ進級し、新たな気持ちで新年度を迎えることとなります。1つずつお兄さん、お姉さんとなり、自分より年下の友だちを思いやる気持ちをより強く持つこととなります。とても楽しみです。
旧約聖書「出エジプト記」の中で、神の命令を受けたモーセは、重労働を課せられていたヘブライ人をエジプトから脱出させ、「約束の地」カナンに向かいます。その際、モーセたちを追ってきたエジプト軍から逃れるため、モーセが手に持っていた杖を振り上げると、海の水が真二つに割れ、モーセたちはそこを渡ることができました。しかし、後を追ってきたファラオの軍隊は、海に沈んだとされています。(『十戒』という映画では、当時の映画としては特撮を駆使し、とても迫力のあるシーンになっています。モーセを演じたのがチャールトン・ヘストン、エジプトのファラオを演じたのがユル・ブリンナーでした。)その後、モーセは40年にわたり荒野をさまよい、「約束の地」カナンを目前にしたところで死んでしまいます。モーセは神の指示を忠実に守らなかったため、そこに入ることを許されませんでした。そしてモーセのあとを継いだのがヨシュアでした。「約束の地」カナンに入るには、多くの強敵と戦う必要がありました。ヨシュアの頭の中にも、「勝てそうもない。もしかしたら負けるかもしれない。」という弱い考えがあったかもしれません。そのような状況の中で「強く、雄々しくあれ」という言葉が何度も用いられています。これは、「あなたの神、主ご自身が、あなたと共に進まれる。主はあなたを見放さず、あなたを見捨てない。」という約束です。
私たち一人一人は、とても弱い存在です。毎日、多くの困難に直面し、心を悩ませ、どうしてよいのかわからず途方に暮れることも少なくありません。しかし、弱い私たちを神様は決して見放さず、見捨てることもありません。これから多くの夢を持って生きていく子供たちも、時には多くの困難や挫折を味わうことがあるはずです。そんな時、諦めないで希望を持ち続け、生きていく力を身に着けてほしいです。今月の聖句は、弱い私たちを力強く励ましてくれる聖書の言葉です。
園長 石川 健