お知らせ

トップページ > 園長通信 > 『成長させてくださったのは神です。』(コリントの信徒への手紙一 3章6~7節)2024年11月保育聖句
カテゴリ:園長通信 投稿日:2024/11/01

『成長させてくださったのは神です。』(コリントの信徒への手紙一 3章6~7節)2024年11月保育聖句

『成長させてくださったのは神です。』

わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。ですから、大

切なのは、植える者でも水を注ぐ者でもなく、成長させて下さる神です。

(コリントの信徒への手紙一 3章6~7節)

 

 11月(霜月)は、霜が降りる日も多くなり、いよいよ冬の到来を感じさせる月です。しかし、気温の高い日がまだまだ続いています。また、富士山の初冠雪がいまだに(10月29日現在)観測されず、観測史上最も遅い記録を更新しているようです。10月はカートメルこども園(甲府)、ダグラスこども園(韮崎)の2園が新園舎での教育保育を開始し、子どもたちも先生たちも徐々に新しい園舎に慣れてきています。また、プレストンこども園(石和)では、雨が心配される中、運動会を決行しました。ちょうど半分くらいのプログラムが終了したところで、雨が降り始め、全てのプログラムを実施することはできませんでした。しかし、後日残りのプログラムを各クラスの保育参加で実施することができ、子どもたち、保護者、先生たちにとって逆に有意義で思い出に残る運動会になったようです。

 さて、11月はこども園では収穫感謝の礼拝が行われます。そして園児が家庭から持ち寄った果物や野菜と子どもたちが作成したメッセージカードを持参し、こども園周辺の施設、事業所等を訪問し感謝の気持ちを伝えます。カートメルこども園、ダグラスこども園、プレストンこども園では、市役所、警察署、消防署、市立病院、老人介護施設、教会、ご近所のご家庭などを訪問します。メッセージカードには、「いつも、ぼくたちのために頑張ってくれてありがとうございます。」とか「おじいちゃん、おばあちゃん、いつまでも元気に長生きしてください。」などのメッセージが書かれています。また、訪問場所によっては子どもたちが讃美歌を歌ったりもします。どこの訪問先も子どもたちを大歓迎してくださいます。警察署ではパトカーや白バイに乗せてくださいます。消防署では、消防車・救急車を見せてくれ、説明をしてくださいます。また、ある老人介護施設を訪問した時には、入所しているお年寄りの方々が心から感激して下さり、帰る時には涙を流されている方が何人もいらっしゃいました。子どもたちにとっては、多くのことを学ぶ素晴らしい機会となっています。

 ただし、収穫感謝の訪問活動には1つ大きな問題があります。それは、多くの訪問先が訪問してくれたことへのお礼の品を用意して下さっていることです。子どもたちは、純粋に訪問先に感謝の気持ちを伝え「ありがとう。」と言ってもらえることがとてもうれしいのです。以前実際にあったことですが、子どもたちがある訪問先で、他の訪問先と同じように収穫感謝の農作物と子どもたちが心を込めて作成したメッセージカードを渡し、大変感謝していただきました。その時1人の子どもが大きな声で「ここは、何もくれないの?」と言ってしまいました。すると訪問先の人も非常に困ってしまい「ごめんなさいね。」と寂しそうにその子に答えました。引率していた先生方も、非常に困り「すみません。すみません。」と謝罪しました。帰園後、その子は先生の指導を受け泣いていたということです。「ここは、何もくれないの?」と口に出したのはその子ですが、子どもがそのように考えるのは当然のことです。むしろ、訪問の意味を事前にきちんと説明し、理解させることができなかった私たちこそ反省しなければなりません。そんなこともあり、今年は訪問先に事前に通知を出し「子どもたちが教育の一貫として行う行事なので、返礼品等はご遠慮ください。そのかわり笑顔でお迎えください。」というお願いをしました。

 さて今月の聖句ですが、聖書の書かれた時代、コリント教会で私(パウロ)とアポロが共にキリスト教の布教に努力している時、教会員が私はパウロ派だとか私はアポロ派だなど争っているのを知り、パウロが述べた言葉です。私たちも、組織の中で物事がうまくいった時には「自分が頑張ったからだ」と主張したり、心の中で思ったりします。また、逆に何か失敗したり上手くいかなかった時には「〇〇のせいだ。」と言ったり、思ったりすることがあります。でも、本当に大事なのは「誰が」ではないということです。各こども園がこれからますます子どもたちにとって素晴らしい場所になっていくためには、全職員の協力と努力が必要です。そして、やるだけのことをやったなら、あとは神様が成長させて下さいます。特定の誰かでは決してありません。

園 長  石 川  健

ページの先頭へ戻る