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カテゴリ:園長通信 投稿日:2022/07/01

主に向かって心からほめ歌いなさい。(エフェソの信徒への手紙5章19~20節)2022年7月保育聖句

『 愚かな者、賢い者 』

 

詩編と賛歌と霊的な歌によって語り合い、主に向かって心からほめ歌いなさい。そして、いつも、あらゆることについて、わたしたちの主イエス・キリストの名により、父である神に感謝しなさい。

(エフェソの信徒への手紙5章19~20節)

 

 新学期が始まったかと思ったら、7月になりもうすぐ1学期も終わろうとしています。カートメルこども園では、ヤスデが大量発生し、業者に依頼しましたが、なかなか駆除することができないでいます。業者によると、今年は各所でヤスデが大量発生しているようです。また、今月は各園でキャンプが計画されています。子どもたちは、家庭を離れて友だちと寝起きを共にし、食事をし、ともに遊び、ともに活動するとても大きな意味を持つ行事です。何でも与えられる日常から、少し不便でも自分で考え、努力するキャンプを通して子どもたちは大きく成長します。

 エフェソの信徒への手紙5章15~16節には、「愚かな者としてではなく、賢い者として細かく気を配って歩みなさい。時をよく用いなさい。今は悪い時代なのです。」とあります。私たちは愚かな者としてではなく、賢い者として生きていくことはできるのでしょうか?賢い者として生きようとすることはできますが、賢い者として生きることはなかなか難しいと日々痛感しています。聖書は常に正しく賢く生きることができない私たちだからこそ、神さまのみ言葉に触れることが求められているのだと教えてくれています。また、聖書の言っている「今は悪い時代」とは、どんな時代なのでしょうか?それに比べ、私たちが現在生きている時代は、どんな時代なのでしょうか?決して「良い時代」とは言えないと思います。

 

 さて、愚かな者とは、いったいどのような人のことを指すのでしょうか。自分が愚かであるということに気づかない人が最も愚かだと私は思います。自分が常に正しく他の人が間違っていると考える独善的な人です。そのような愚かな人が権力を持つと愚かな行為を次から次に重ねていきます。そして、最後は人類にとって最も愚かな行為である戦争に突き進んでいきます。国家が推進する戦争は、多くの罪のない人々、子どもたちの命を奪い、人々の生活を破壊します。でも、戦争を指揮している大統領、首相、政治家、軍の指導者はたいてい安全なところにいます。命の危険にさらされるのは、いつも権力を持たない一般の兵士たちです。

中学生の時、国語の教科書に芥川龍之介の短編小説「蜘蛛の糸」がのっていました。その中で、自分だけ助かろうとして地獄に逆戻りしたカンダタ(犍陀多)の話は私にとって非常に衝撃的でした。なぜなら、カンダタ(犍陀多)に自分自身の姿を見たからです。

 私たちはまず、自分が弱く、愚かな者であることを自覚して生きていく必要があると思います。しかし、弱く愚かな私たちにはいつも神さまが共にいて下さいます。感謝し、主に向かって心からほめ歌いたいと思います。

 

園長 石川 健

 

 

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