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カテゴリ:園長通信 投稿日:2024/12/02

『さあ、ベツレヘムへ行こう。』(ルカによる福音書 2章8~15節)2024年12月保育聖句

『さあ、ベツレヘムへ行こう。』

 

その地方で羊飼いたちが野宿をしながら、夜通し羊の群れの番をしていた。すると、主の天

使が近づき、主の栄光が周りを照らしたので、彼らは非常に恐れた。天使は言った。「恐れる

な。わたしは、民全体に与えられる大きな喜びを告げる。今日ダビデの町で、あなたがたの

ために救い主がお生まれになった。この方こそ主メシアである。あなたがたは、布にくる

まって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしで

ある。」すると、突然、この天使に天の大群が加わり、神を賛美して言った。

「いと高きところには栄光、神にあれ、地には平和、御心に適(かな)う人にあれ。」

 天使たちが離れて天に去ったとき、羊飼いたちは、「さあ、ベツレヘムへ行こう。主が知らせ

てくださったその出来事を見ようではないか」と話し合った。

(ルカによる福音書 2章8~15節)

 

 12月に入り、やっと例年並みに寒い日が多くなってきました。夕方の頬をかすめて吹く風も、とても肌寒く冬の到来を実感する今日この頃です。そんな中でも、子どもたちは鼻水を流しながらも、元気いっぱい園庭を走り回っています。遊ぶことに夢中な子どもたちにとっては、寒さなど取るに足らないことなのですね。寒いから外に出ないという子どもは一人もいません。

 12月(師走)は1年の締めくくり、新たに気持ちを整え新年を迎える準備をするなど、日本中がにぎやかになり、最も忙しく慌ただしい月です。一方、キリスト教では私たちの救い主(メシア)の誕生を祝い賛美する最も重要な月です。

毎年11月中旬くらいから、テレビのコマーシャルではクリスマス商戦が始まります。そして、12月は世の中がクリスマス一色に染まります。緑と赤のクリスマスカラーのポスターやクリスマスツリー、サンタクロース、トナカイ、そりなどがクリスマスを象徴するものとして日本中を埋め尽くします。クリスマスには、何を食べようか?どこへ行こうか?子どもたちにどんなプレゼントをしようかなど、日本中が喜びに満たされているように感じます。でも、残念なことにほとんどの人は、イエス・キリストの生誕を祝う日だとは考えません。しかし、こども園の子どもたちは違います。「クリスマスは何の日?」と聞くと全員が「イエス様の誕生日。」と答えます。さらに、キリスト教では、クリスマスの4週前の日曜日からアドベント(待降節)と言ってイエスキリストの誕生を待ちわび準備する期間となります。その間、こども園の子どもたちは毎週礼拝で、イエス様の誕生を待ちわびるアドベントクランツ(ロウソク)に火を灯し、讃美歌を歌います。

 さて今月の聖句は、天使が野宿をしていた羊飼いのところに現れ、救い主(メシア)の誕生を告げる場面です。各こども園で毎年クリスマスに行われるページェントはこの聖書箇所を子どもたちが演じます。子どもたちは、マリア、ヨセフ、天使、三人の博士、星、宿屋、羊飼い、羊などの役を演じます。劇は多くの歌とともにそれぞれの場面が進行するミュージカルです。まず子どもたちは、自分が何の役を演じたいか役割分担をします。みんなのやりたい役がばらければよいのですが、やりたい役が重なると決めるのが大変になることもあるようです。そして自分の役が決まると、子どもたちはクリスマス本番に向けて一生懸命練習します。みんな楽しそうに練習している姿がとても印象的です。そして、ページェントの素晴らしいところは、クリスマスが終わったあともホールにそれぞれの役の衣装が置いてあり、子どもたちが自由に自分のやりたい役を順番にやることができるところです。したがって、ページェントはただ単に練習を重ね、素晴らしい演技を保護者に見せるためのものではなく、子どもたちがそれぞれの役を演じることを通して、イエス様の誕生までの物語を心で感じることです。天使たちの呼びかけに「さあ、ベツレヘムへ行こう。」とは、1日中羊の世話をし疲れ果てて休んでいる羊飼いたちが喜びと希望に満たされてベツレヘムに向かう様子です。この場面を子どもたちは大好きです。

園 長  石 川  健

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