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2024.10.22 / 学校行事 /

第2回大学模擬授業を実施しました

10月11日、高校1.2年生を対象とした今年度2回目の大学模擬授業を行いました。
人文学、社会学、心理学、語学・国際学、教育学、生命環境・農学、服飾・被服学、看護学の8分野の中から興味のある分野を選び、大学の先生方による授業を体験しました。この模擬授業を通して、より興味が深まった人も、新しい発見をした人もいると思います。改めて自分がなにを学びたいかをじっくりと考えて、進路を選択してほしいと思います。

《8分野のテーマ》

1.人文学  「〈探偵〉登場 -近代推理小説の誕生」
2.社会学  「聖地とファンはいかにして生まれるのか」
3.心理学  「心理学でコミュニケーション力アップ!?」
4.語学・国際学 「英語と日本語は似ているー英語の学習から、言語学の研究へー」
5.教育  「大学で学ぶ教育学、教育現場で活かされる大学での学び」
6.生命環境・農学  「生物多様性の宝庫 アマゾン熱帯雨林に暮らす動物たち」
7.服飾・被服学 「学生服の変化からみる私たちのくらし」
8.看護学 「ストレスケアと看護師・保健師の役割」

《生徒の感想》

<人文学>
・まったく別の地で生まれた文化が、世界中で影響しあって生まれ、広まっていくことがわかりました。近代推理小説の誕生の背景には、社会的に起こっていることや人々の思想や考え方が深く関わっているのだと学びました。戦争や病での死の恐怖が関わっていることに興味を持ちました。推理小説が西洋にとどまらず、日本にも伝わり広まった背景も面白かったです。これからたくさんの推理小説を、時代背景にも注目しながら読んでみたいと思います。(高校1年生)
・推理小説やミステリが好きなので選択してみたが、推理小説が単に人々の退屈を紛らわすためのものではなく、「推理小説」というジャンルが確立された時代の情勢や人々の心理が色濃く反映されたものであると分かり、改めて推理小説の奥深さを感じることができた。また、某探偵アニメに見ることができるように、日本は海外の小説や物語から大きな影響を受けているということが分かり、そういったバックボーンを知ることで新しい楽しみ方もできると思った。推理小説というものは、生みの親であるポーが偶然思いついて誕生したものではなく、そこに至るまでにヨーロッパの近代化やそれに伴う個人の孤立、また外部との接触や戦争・感染症の流行から来る恐怖心が推理小説を生み出す土壌を作っていたと思うと、歴史が文化に与える影響は大きいと思ったし、その時代の小説を読めば、その時代の雰囲気や社会の様子がわかると思った。例えば、近代の推理小説は死から逃れるための安全な室内が侵されるという恐怖が「密室殺人」というトリックを生み出したり、被支配層(植民地に住む人々)による反逆への恐怖から植民地地域から来た人や物が物語の展開において重要な役割を果たしたりするが、現代に置き換えると、名前も知らない人が自分を攻撃してくる匿名性への恐怖や、不確定な将来に対する漠然とした恐怖であったりするのかなと思った。(高校2年生)

<社会学>
・後半の社会学の学び方がとても面白かった。社会学は堅く難しいイメージだったが、身の周りのちょっとした問題から考えたり、オーバーツーリズムなど時代の動きに合わせて研究課題を見出せることを知り、興味を持つことができた。また研究の進め方、過程に様々な方法があることも知ることができた。フィールドワークという方法は日々の探究の授業で何度も話題に出ていて知っていたが、参与観察という方法は初めて聴いた。実際にその研究のコミュニティに参加し、身を持って考えることが大切だということもよく理解できた。今後は、自分だけのコミュニティに留まらず、社会のコミュニティに積極的に参加するようにしたい。ネットや本で調べた基礎知識の活用方法の幅も広くしていきたいと思う。(高校1年生)
・話を聞いていて自分が本当にやりたい学部が社会学だと気づけました。身近な問題について、自分や仲間と一緒に解決策や改善案を出して、それを行動に移すことが社会学なんだと分かりました。先生の話もとても面白くて、より社会学の魅力を感じました。初めて聞く単語や、当たり前と捉えて疑問に思わなかったものがあり、新鮮で楽しい時間でした。(高校2年生)

<心理学>
・私は今心理学に進むか、別の学部に進むか非常に悩んでいて、自分の気持ちを確かめる一つの手段として今回心理学を選択しました。模擬授業を受講して、心理学には何が必要でどのようにすればどの資格が取れるのか、などを学ぶことが出来ました。また、実際に[あ、え]のみを使用して会話をしたり、自分自身について振り返る実習などを通して心理学ではどのような事をするのか知ることが出来ました。今回の模擬授業を受けて私はやっぱり心理学の道に進みたいと思いました。(高校2年生)
・ペアと簡単な目標に向かって協力するワークで、最初より活動を進めていくにつれて成功が増えていくのを、身をもって感じ、小さな共感や協力を積み重ねるとコミュニケーション能力が互いに向上し、打ち解けることが可能だということが分かりました。心理学の、学術的な難しい側面も日常生活に関わる面白い側面も知ることができてよかったです。今回の模擬授業を進路選択の参考にしたいと思います。(高校2年生)

<語学・国際学>
・英語の基本文系S,V,Oの語順、また世界の言語の語順の話から言語学の研究の本質について知ることができました。言語学は単に英語について研究するものだと思っていましたが、人間が言語を使用することの意味について考える、深い研究であることが分かりました。(高校1年生)
・今回の模擬授業を通じて、言語は単なるコミュニケーションの手段だけでなく、文化や思考の表れでもあることを強く感じました。また、英語を学ぶ際には、日本語との違いを理解し、それぞれの言語が持つ特性を尊重しながら学ぶことが重要だと感じました。これからも、英語の文法や表現だけでなく、背景にある文化や価値観にも目を向けながら学びを深めていきたいと思います。(高校2年生)

<教育学>
・実際に教育学部に進んだ時にどのようなことを学ぶのか疑問に思っていた部分があったので、写真付きで知ることができてよかった。教育学は、最初は堅苦しいイメージがあって座学が多い印象だったけれど、実習が多かったり実際に小学校のイベントを体験していたり、意外と色々な体験を通して学ぶことができるのだと知った。また、教育は環境が関係していることや、外国の教育方法と日本の教育方法は全く自由度が違うことや、教育にも心理学が関わっていることがわかった。特に印象に残っているのは「教員になるとどんな良いことがあるか」という話で、子供の成長や気遣いが見ることができるというのは、教員になることの魅力だと感じた。私は幼稚園教諭を目指しているので、明るく元気な先生で子供にも保護者にも安心して任せてもらえるような人になりたいと思った。(高校1年生)
・将来、教える機会があるかもしれないと思い、今回教育学を選択したが、教育といっても色々なものがあり、例えばいじめ、不登校、発達障害、行政など色々ことが絡み合って成り立つものだということがわかった。ただ勉強を教えたり生徒と関わるだけでなく、教室の雰囲気作りや色々な生徒がいる中でどのように工夫すれば良いのかなど、たくさんの視点から教育について深く学ぶことが出来たと思う。今後、自分が教える立場にならなかったとしても、今回学んだことを心にとめていきたい。(高校2年生)

<生命環境・農学>
・私は今回、自分の学びたい分野とは違う、生命環境・農学の分野を選びました。タイトルを見た時にとても面白そうだと感じ選択したため、最初は全く知らない分野の内容で不安などもあったが、授業が始まりその不安は面白さや興味変わった。何も知らないからこそ、知ること全てが新鮮でした。今回の先生の授業を通して、狭く深く追究していくことにとても魅力を感じた。先生がサルについて研究し、楽しそうに私たちに話してくださっている姿がとても印象に残っている。気になっている分野とは違ったが、今回生命環境・農学の授業を受けることができたことで、自分の中でまた新しい考えなどが生まれたように感じた。また、私も何かについて詳しく知って行きたいととても強く感じました。私の知りたい分野は一つのことに追究していくようなことがあるかわからないが、今回経験したことが今後の選択に活かしていけるようにしていきたい。(高校1年生)
・人為的な行為による生物への影響を考慮して生活していきたいと感じた。生物の多様性はとても興味深く、アマゾンの自然の豊かさは私にとって非日常的でとても面白かった。また人間として当たり前なものでも生物について学ぶことで新たなものの見方で他分野の学びや社会問題について捉えられると感じた。(高校2年生)

<服飾・被服学>
・普段私たちはすでにデザインされた服を購入して身につけています。服だけではなく、食も住も、まずデザインや計画を立ててそこから完成へと繋がっていることを改めてすごいと感じました。この分野に関わらず、自分のやりたいことをまず見つけてそれについて自分がどんなことを学んでいきたいのかということを、明確にしていかないといけないことを改めて理解しました。自分がなりたい将来について、自分が今どのに時点にいるのか、どの分野の力が足りていないのか、何が必要なのかを自分で見つめ直す必要があるなと思いました。もう一度、今回の授業を通して自分が何になりたいのかということを的確にしたいと思いました。(高校2年生)

<看護学>
・改めて、看護師とはストレスに強い心を持ち、患者さんとの関係が大変な職業だと思いました。しかし、看護師の資格を取れば、将来働くところにあまり困らなかったり、いろんなことができる、というところに憧れを感じました。また、家族など人の命の危険をいち早く発見できることが、とてもかっこいいなと思いました。看護という職業も視野に入れながら、自分の体のことなどももっと学びたいです。(高校1年生)
・日々過ごしていればなにかしらのストレスがあり、人それぞれの反応があり、体に蕁麻疹が出てきたり、気分が下がったりすることがある。ストレスが原因で、体に異変が起きたり、思い込みすぎないようにすることが大事だと思った。しかし、適度なストレスは人間の生産性を高めることに驚いた。ヤーキーズドットソンの法則のグラフを見て、緊張が最適であればパフォーマンスも最高になるという方に共感できた。多くの人は緊張をしすぎて、パフォーマンスガ上手くできないことが多いのではと思った。ストレスをためないよう、気をつけ、周りの人が困っていたら少しでも助けることができればいいと思った。看護師の資格は、人を助けることができる素敵な仕事なのだと改めて感じることができた。(高校2年生)

 

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