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2015.6.12 / SSH活動報告 /

第2回SSH特別講演会を開催しました。

6月6日、津田塾大学国際関係学科教授の三砂ちづる先生をお招きし、2015年度第2回SSH特別講演会を実施しました。 講演のテーマは『母子保健の観点からみる地域と世界~「母乳」から考える世界とわたしたちのこと』です。 薬学や疫学を学ばれ、世界各地でまさにグローバルにお仕事をなさってこられた先生のお話は、母乳哺育や消費社会の構造、さらには勉強することの意義まで、非常に奥深い内容でした。温かな中にも力強いお言葉が生徒達の心に響いたようです。 【感想】 ○私は妹が3人いて、粉ミルクや母乳を飲んでいるのを見たことがあります。けっこう前ですが、粉ミルクを作ったこともあります。まだ小学生だった私でも簡単に作れたので、母乳ではなく粉ミルクをあげてしまうのも分かる気がします。また、生まれてすぐに母と子を離して別の部屋にするのもかわいそうだと思いました。なので、病院で生まれてからは同じ部屋で過ごせるようにするのはとてもいいことだと思いました。山口県光市の「おっぱい宣言都市」という活動はとてもおもしろいと思いました。(J1) ○私も日常生活で母乳のことなど考えたことはありませんでした。でも、今日のお話でとてもたくさんのことを学び感じました。たとえば、赤ちゃんが泣くと母乳が作られるということにビックリしました。また、人間の体はとてもすばらしいと思いました。私ももし赤ちゃんを産んだらなるべく母乳だけで育てたいと思いました。また、調べ学習をして、昔より今の方が母乳で育てる人が減っていることがわかりました。(J1) ○今回のお話を聞いて、子どもがいない女性も住みやすくしたりするのが母子保健なのだと分かりました。日本のミルクは安全だけれども外国で使用されているものなどは赤ちゃんの命にも関わる危険もあることが分かりました。母乳は母子ともに良いことがあると聞きました。お母さんは肌がきれいになったり、母乳を飲ませたほうが子どもはすくすくと育ってあごの力をつけることができて、いいものなのだと思いました。母子ともに健康でいられるためにも母乳はなくてはならないものだと改めて実感することができました。(J2) ○先生のお話をうかがい、利益を求めようとすると、代わりに本来の自然の姿である母乳が失われていくのだと感じました。どちらが大切なのかは私にもわかりませんが、粉ミルクだけではないということを将来思い出せたら良いなと思います。「身近なところから世界を考える」-私もそんな女性になれたらと思います。(J2) ○自分の体から世界のことを考えるというのはとてもすてきなことだなと思いました。母乳というのは今の私には関係のないことだと思っていましたが、これから先の自分のことにとても関係のあることだと思いました。自分が大人になったとき、今日先生がお話してくださったことを覚えていて、自分の母乳で子育てをしたいと思いました。また、海外の発展途上国の人たちの間では、まだこういうことへの理解がないことが分かって驚きました。今回の講演を聞いて、これから先、私にはどんなことができるだろうと考えることができました。自分の体から世界のことをもっと考えて、自分に何ができるのか考えていきたいです。(J2) ○今回の講演は自分の将来にも関わることで、知らなかったことを知ることができました。母乳とミルクは今まで同じものだと思っていましたが、世界では規制がされているのに、日本ではまだまだされていないということがわかりました。科学的根拠があってもそれより優先されるものがあり、母乳の大切さを説くために“勉強”するということが大切だと思いました。(J3) ○なかなか考える機会が少ない内容ですが、今後「母親」になる可能性がある立場として真剣に考えてみることも大切だと思いました。私はいとこが母乳だけで成長していく姿を見て、母親は大変そうなイメージでしかありませんでしたが、母乳をあげられる期間は至福の期間ということを聞き、とても興味を持ちました。また、世界では衛生状態が悪かったり、教育が行き届いていなかったりと、母乳や粉ミルクの知識がしっかり備わっていない母親もいることを知りました。今回の講演は、普段ではなかなか話し合うことができない母乳について、講演後に同じ年齢のそれぞれの考え方を交換しあうことができました。もっと「女性」についての知識を深めたいと改めて思いました。(J3) ○「母乳」という言葉は少し私には難しく、理解できなかった部分もありました。確かに母乳は女性にしかなく、赤ちゃんや乳児に必要不可欠なものですが、今の世の中には「病気」「捨てる」「虐待」など、さまざまなケースで親から愛されていなくて死亡する事件もあります。私たちは将来「母」となるかもしれません。もし私が母親になったら子どもにそんなことはしません。だから、母乳とは少し違うかもしれませんが、赤ちゃんとのコミュニケーションが大切なのだと思います。その一時を大事にし、より良いものとしたいです。理解しにくかった部分も補ってくださって、ありがとうございました。(J3) ○「母乳」と聞いてもまだあまり想像できない部分もありますが、自分の身体に備えられている能力を知ったら、自分の身体を最大限活かすようにしたいなと思いました。また、様々な環境が整っている日本にいる私たちは、子どもを母乳で育てるか粉ミルクで育てるかを選べるし、どちらでも元気に育てられるけれど、発展途上国では粉ミルクで育てるという選択が間違ったものになってしまうこともあるのだと知りました。私も将来、毎日着物生活に挑戦してみたいです! 興味深いお話をありがとうございました。(H1) ○お話をうかがって自分の知識の無さに驚きました。粉ミルクはいつ頃からあげてもいいと思っていました。もし自分が子どもを産んだとしたら、2歳くらいからミルクをあげるかもしれないなと思っていたので、その辺からは平気だと知ってほっとしましたが、生まれたての頃は母親と同室にいて母乳をあげる方が良いとよくわかりました。そして、先生のお話をうかがっていると、自分のことについてよく知らないなと感じました。同室で母乳をもらっていたのかどうかとか、聞かれても分からないなと思ったので、今日のことについて母と話す時に聞いてみようと思いました。お忙しい中お話を聞けて良かったです。本当にありがとうございました。(H1) ○母乳の必要性がよくわかりました。母乳がどんなに必要なものでも、世界が全体的に発達していくなかで、優先されるものが健康よりも経済(お金)になっていることが問題だと感じました。経済ばかりを優先していくと、物事の優先すべき事が変わってしまうことはとても怖いと思いました。(H1) ○今までは粉ミルクより母乳の方が良いのはなんとなく知っていましたが、母乳のほうが衛生的であり、良いということが今回初めてわかりました。私は新生児室があるのは当たり前だと思っていましたが、実はあまり良くないと聞いて、確かにそうだ、と思いました。物事を「当たり前」として受け止めるのではなく、「なぜ?」と考えることも大切だとわかりました。今日はありがとうございました。(H1) ○女子校ならではのテーマだと思いました。私たちにとってすごく身近なことで母乳の出る仕組みや世界的な母乳に関する問題を知ることができ、とても勉強になりました。初めに先生がおっしゃっていた「子供を持たない母親」がどういう人が対象なのかが気になりました。未婚の女性、子どもを作れない女性、同性愛者など、その一言から様々な問題点が思い浮かびました。私も先生のように、「どうすれば女性が楽しく過ごせるか」を考え、すべての女性が笑顔で過ごせる社会を作りたいです。(H2) ○「日本は5杯粉ミルクを入れてくださいと言われたら5杯ちゃんと入れますよね。それは理科の授業で濃度の勉強をしたので、知っているからです。しかしアフリカではお金の問題や教育を受けられなかったりもするので、同じことを言われても2杯入れたら色が同じだから大丈夫だなと思ってしまうんです」-この言葉はとても私の中で印象に残りました。教育を受けられないけれど受けたいと思っている人はたくさんいること、教育が大切なことは前から知っていましたが、今日の話を聞いて教育の大切さを改めて痛感しました。今日はありがとうございました。(H2) ○今日は三砂先生のお話を聞き、「母乳」の持つ本来の力や、哺乳類である人間の健康・本能に関する、とても貴重なお話を聞くことができました。先生のお話の中で、女性である私たちが大人になったとき、子どもを産み育てていくうえで粉ミルクの利用より母乳の利用が適していると初めて知りました。私は、子どもと母親が直接肌と肌を触れ合わせることで、母親が本能的に子どもに対し「愛らしい」「守ってあげなければ」と自然に思い、親と子がつながるのだと思いました。しかし、すべての人が母乳で育てることができないこともある現状を知り、また、日本の母乳に対する考え方や政策を知り、三砂先生のようにもっと視野を広げ、世界のことを考え、自分の意見を持ち、クラスの皆とシェアしたいと思いました。シェアした内容も機会があれば先生に報告したいです。(H2) ○今日は分かりやすくて面白い話をありがとうございました。女性である自分の身近な体の一部“おっぱい”から日本だけでなく世界への考えを広げ、深められることが分かりました。自分の体のことなのに知らない機能・役割があり、今日のお話で知ることができて本当に良かったです。なぜ産後の赤ちゃんを別室へ移してしまうのか、その意味は何なのか、もっと詳しく知りたいなと思いました日本では当たり前のことも、世界ではできなかったりすることを学び、世界のお母さんや子ども、子どものいない女性が住みやすくなるにはどうすべきか、もっと考えてみるきっかけになりました。ありがとうございました。(H2) ○子どもたちに分かり易く、時々問題提起をされながらのお話で、非常に興味深い拝聴いたしました。娘たちには彼女たち自身の健康のみならず、理論武装のための「勉強」というお言葉も心に響いたのではないでしょうか。私自身は短い母乳期間を周囲がどのように守っていくかということを改めて考えていく良いきっかけになりました。私自身津田塾出身で、学生時代を懐かしく思い出しながら拝聴いたしました。是非また山梨にいらして下さいませ。本日は誠にありがとうございました。(保護者) 【講演後のQ&A】 Q生徒「きちんとした母乳を出すにはどのようなことに気をつけるとよいですか?」 A三砂先生「助産師さんがおっぱいのために〇〇をすると良いですよ、××をすると良くないですよとアドバイスしてくれるので、助産師さんに助言を求めるのが良いと思います。あとは、おっぱいに良い食べ物をとることや、よく寝て健康的な生活をすることが大切ですね。」 三砂先生、どうもありがとうございました。
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