放送礼拝 語学部
マタイ による福音書6章34節
ちょうど5年前、英和に入学して初めての新入生歓迎会のことは今でも覚えています。中学生
になり英語の勉強をがんばりたいとは思っていましたが、それまで英語で会話がペラペラできる
とか、英語が得意、というわけではありませんでした。クラブの紹介が進んでいき、語学部の紹
介が始まりました。先輩がステージでドレスやスーツを着ている姿に釘づけになっていて、部活
として何をするのかもあまりわからないまま、気づいたら入部を決めていました。
そんな私でしたが、中学1年生の学園祭では先輩と一緒にアンネフランクのステージに立ってい
ました。今まで演技をしたことがあったわけではなく、英語もそんな得意と言えるほどでもな
かった私は、学園祭まで心配と不安だらけの毎日でした。しかしそんな私に、先輩方は根気強く
発音指導をしてくださったり、演技のことなど私ができるまで優しく教えてくれました。実際に
演じている先輩を近くで見たとき、経験の少ない私は圧倒され、鳥肌の立つような感覚もありま
した。日ごとに、私も先輩方のように上手になりたい!と強く思うようになりました。アンネフ
ランクの上演を通して、希望を失わずに強く生き抜いていけるような女性になりたいと思いまし
た。
中学二年生のときはジャンヌダルクを演じました。多くの戦いのシーンは、どのシーンよりも
難しくて本当に大変で、練習では何時間も費やしました。国の危機に立ち向かい、神様の声をき
き先頭に立って引っ張っていくジャンヌの姿に心惹かれました。
中学三年生では、レミゼラブルを演じました。この劇は、私の中で一番印象に残っていて今で
もあの時のことは忘れられません。一言では言い表せないくらいの、達成感や感動を実感しまし
た。それが、中学最高学年だったからか、3年の経験があったからかは、わかりませんが、あの
とき感じた達成感を私はそれ以降大切にしています。
そして、私が高校一年生の時、部員が急激に増え、戸惑うことも増えました。上級生より中学
1年生の数が多く、何をどのように指示していいのか、よくわからないことも多かったと思いま
す。また、そのことが後輩たちを不安にさせていたとも思います。
しかし、私は、中学生の時、自分のことに必死になりすぎて、周りを気にかけることが出来な
かったことを思い出し、高校生になったら自覚を持って周りに気を配り、引っ張ってくださる先
輩方の力に少しでもなれるよう心がけられるようになりました。先輩方のリーダーシップで、大
人数だからこそのアリスインワンダーランドやピーターパンを語学部らしく作り上げることがで
きたと思います。
高3となり、今まさに私たちが部活を引っ張っているところです。私の中で先輩方の存在は偉大
で憧れで、私自身が最高学年であることは今もまだ実感できません。今まで先輩の背中を見て、
頼ってばかりで部活をしてきた分、いざ自分たちが上に立ってまとめてくとなると不安でいっぱ
いになります。どうすれば上手くまとめられるか、どうすれば部員みんなが楽しく活動できる
か、など悩みが尽きることはありません。逃げたくなることも何度もありました。しかし、そん
な時にふと今日の聖書の箇所である、「明日のことはあす自らが思い悩む。その日の苦労はその
日だけでも十分である」という御言葉を思い出します。私は、自分のことを話すことが得意では
なくとても苦手です。周りを巻き込んでまでこんなこと言っていいのか、とか周りに迷惑をかけ
てしまうくらいなら1人で解決してしまえばいいんだ、と思ってしまいすぐ抱え込みます。しか
し、それが逆に空回りして結局迷惑をかけてしまうということも何度もありました。そんな時
に、初めてこの箇所を目にし、今までの考え方が変わるきっかけとなりました。後のことをちゃ
んと考えるのも大事だけど、後のことをいろいろ考えすぎて、今の自分のこうどうに迷いや戸惑
いが出るくらいなら、壁にぶつかった時に周りの力を借りながらでも乗り越えていけばいいん
じゃないか、と思うようになりました。これから学園祭に向け、練習が始まります。今年の劇は
私が経験した5回の劇と違った感じに仕上げる予定です。本番までにはいろいろな試練があると
思います。そんな時は、逃げずに立ち向かい、劇を見てくださるすべての人に、あー今年の語学
部は今までと違った感じだったけどよかったよ、と言ってもらえるよう、お互いに補い合い、部
員全員で協力して頑張っていきます。




