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2019.11.27 / 学校生活 /

放送礼拝 聖歌隊

箴言 1513

 聖歌隊では年間を通して多くの訪問演奏をさせていただいています。訪問演奏では技術を磨くコンクール以外に多くの経験をすることができます。

 今年度特に印象に残っているのは、小学校、盲学校での演奏です。小学校では私たちがハンドベルを演奏している時に口ずさんでくれたり、踊ってくれたりしました。音楽にのって喜んでくれる姿を見ていると私たちも自然と笑顔になり、自分たちの演奏を楽しむことができました。また、演奏会の最後には、小学生の合唱と一緒にハンドベルの演奏をしました。その曲は小学校からのリクエストで初めて知る曲でした。この日のために編曲し練習し、たった一回の小学生との合同合唱のためだけに準備した曲です。私たちの演奏と一緒に、一生懸命歌っている姿に感動しました。全体が1つになっていると感じられ、音楽の大きな力を実感しました。

先週伺った盲学校には地域の老人クラブの方々、支援学校の生徒さんまた様々な障害を持っている方々も来てくださいました。演奏が始まる前は大きな声を出していた人も、音が鳴り始めると静まって、じっと聞いていてくれることがわかりました。目が見えなくても、音に本当に敏感で、私たちが当たり前に持っているものを持っていなくても、純粋に音を味わい楽しんでいる姿に接し、音楽は人と人を繋げる力があると思いました。

 コンクールに出場し技術を磨くことも大切ですが、私たちの演奏を聴きたいと思ってくださる人がいる、この恵まれた環境には、本当に感謝しなくてはいけません。私たちは自分たちの演奏で聞いてくださる方の心を動かしたり、励ましたりしたいと思いますが、実際は、多くの訪問演奏を通して、演奏する私たちが聞いてくださった方からたくさんの励ましや勇気をいただいていると感じます。訪問演奏に向けてたくさんの練習や準備を重ねますが、本番聞いている方に喜んでいただけると、自分たちもとてもやりがいや喜びを感じることができます。  

 私たちはこの秋から「愉楽」というテーマを掲げて活動を始めました。愉楽には「心から楽しむ」という意味が込められています。頼りにしていた高3の先輩方が学園祭で引退し新体制で挑んだ夏の大会で、「英和は歌っていて全然楽しそうじゃない」と言われた言葉が心に重くのしかかりました。演奏をしていると自分の心情、やる気や熱意と言った技術的な面以外の部分が演奏に大きく影響していると感じます。

 今日の聖書の箇所のように「心に喜びを抱けば顔は明るくなり 心に痛みがあれば霊は沈み込む」。不安や考えすぎることによって、音楽に夢中になれず、心から音楽を楽しむことができなかった私たちですが、訪問演奏を通じて神様が私の周りに応援してくださる方を派遣してくださっていることを感じます。これからは自分がやりたいと思った活動に喜びを持ち、心から楽しむことができる演奏をしたいです。

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